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【芸術 分からない 写真集】「芸術がわからない」方に見てもらいたい、おすすめ写真集3選【感想は自由】

芸術とは!?なんて大上段に構えなくても、素のこころで眺めていると
思わず見入ってしまう写真というものがあります。
それが伝えているものがあなたの心に刺さったのでしょう。
そんな作品群を紹介します。

 

『メメントモリ』

メメント・モリ

著・藤原新也
死体を貪る野犬、それを遠巻きに眺めるカラス。川に流れ着いた死体。心をえぐるような数々の写真に著者の簡潔なコメントが付けられています。
ラテン語の宗教用語で死を思えという意味のメメントモリ。この世の全ての生き物たちの生と死について問いかけている写真集です。
これを見ると心が震えるでしょう。生死に対してずっと違和感がある、そういう人でも海外を放浪してもその思いは消えず、この写真集を見た時にこれだとようやく納得できるような本です。

 

『螺旋海岸 album』

螺旋海岸 album

著・志賀理江子
2012年11月から2013年1月まで仙台メディアテークで開催された展覧会の開催に合わせて出版された写真集です。著者は仙台の郊外にある太平洋に面した松林に魅了されそこへの移住を決めます。
地域カメラマンとして6年にわたって町の行事を撮影する中で住民との交流を深め彼らの協力を得ながらドキュメンタリーとは相反する作品を作り上げました。
写真というメディアとは何か、土地と共にある暮らしと表現とは何か、彼女が自問し追求してきた大きな問いそのものが現れています。

 

『写真よさようなら』

写真よさようなら

著・森山大道
日本だけでなく海外での評価も高い写真家森山大道、その実力をマットジョンソンはモノクロ写真の魔術師で、モノクロのグラデーションの技術では天才的で世界一の写真家と述べています。
1972年出版市2006年には新装版が発売されています。現在はどちらも絶版され衝撃の中古価格が付けられている伝説的写真集です。
この写真集を発表した1972年以降長いスランプに陥った森山。それほど写真とは何かを追求しつくした渾身の写真集なのです。

 

これを見て何を思うかは自由、そんなスタンスがいいですね。
でもやはり作者はなにかを訴えたいのだと思います。
そこを読み取ってみようと、構えて鑑賞するのもありですね。

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