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【ヘミングウェイ 代表作 おすすめ】ハードボイルド文学の原点。「老人と海」以外にも有名な面白い小説まとめ。

 「老人と海」で有名なノーベル賞作家のヘミングウェイ。

シンプルで洗練された文体は20世紀の作家に大きな影響を与えました。

スペイン内戦にも参加した行動派の作家で、骨太で男らしい人物像は、ハードボイルド文学の原点ともいわれています。

もっともアメリカ人らしい情熱的な魂に触れるならヘミングウェイがおすすめです。今回は、有名な「老人と海」以外の作品を紹介いたします。

 

日はまた昇る

 

日はまた昇る〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

 アーネスト ヘミングウェイ(著) (新潮文庫)
 著者の戦争体験を基に書かれた出世作。

主人公のジェイクは戦争によって性行為不能となってしまい、悪友たちと奔放なスペインへと繰り出す。

戦争という悲惨な体験から帰還した若者たちが、酒と享楽に溺れていく様子は、張り詰められた緊張が崩壊したときにおこる燃え尽き症候群のよう。鱒釣りと闘牛、ロードレースを通じて、燃え尽きた情熱が癒されていく若者たちの姿。

ロスト・ジェネレーションという言葉に込められた1920年代のアメリカを知るためにも読んでおきたい本です。

 

誰がために鐘は鳴る〈上・下〉

誰がために鐘は鳴る 上 (新潮文庫)

 アーネスト ヘミングウェイ(著) (新潮文庫)
 スペイン内乱戦争。共和国側のアメリカ人義勇兵ロバートとスペイン女性のマリアの熱い恋物語です。

ゲリラ軍と合流して残酷なまでの作戦に身を捧げる様子はファシズムのにおいが痛いほど感じられます。戦争という大きなテーマを日常の小さな場面を紡いでいくことによって、よりリアリティを感じられる文体になっています。映画化や宝塚でも上演されている深い愛の物語です。

 

キリマンジャロの雪

勝者に報酬はない・キリマンジャロの雪―ヘミングウェイ全短編〈2〉 (新潮文庫)

 ヘミングウェイ(著) (角川文庫)
 ヘミングウェイ初心者の方におすすめの短編集。シンプルでシャープなハードボイルドの文体を堪能することができます。

ドラマチックな展開と、会話の店テンポのカッコよさにしびれてください。淡々とした作中の雰囲気と、力強さの裏に感じるもの悲しさがあふれる男のロマンを感じる短編集です。

一人ウィスキーを飲みながらページをめくりたい孤独の代名詞のような短編集。アウトドアが好きな方には「二つの心臓を持つ大川」という作品がおすすめです。

 

 良い意味での昔の男らしさを感じられる作品が多いヘミングウェイ。昭和の男性が大好きという女性にもおすすめです。

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