古代の人が空を見上げ、星と星をつないで動物や人になぞらえた星座。季節によって形を変え、その日だけ輝きが強い星があったり。
人々は星空を見上げ物語をつくってきました。神話から発生した星座占いは毎日朝の報道番組で見かけるほど人気があります。そんな星座にまつわる本を集めました。
星空を見上げるのが好きな方、ロマンチックな気分に浸りたい方におすすめの本です。
12星座
石井ゆかり(著) (WAVE出版)
占いというと統計学だとかいかがわしいものだというイメージがありますが、人間は生きていると迷いもあるもの。
12通りの人間なんていない、それぞれが影響しあって流れる天体なんだと、一人の男の人生を通じて各星座の物語がつながっていく物語。著者の優しく背中を押してくれるようなふんわりとした言葉。
それぞれが共存し合うと心地よさ、守られているような温かさに触れることができる神秘的な寓話です。ファンタジーが好きな方にもおすすめです。
夜空と星の物語
アマナイメージズ(著) (パイインターナショナル)
めったに見ることができない世界中の星空の絶景と、その星にまつわる神話が掲載された読むプラネタリウム。
切なくなるような星座の物語や北極星、天の川やオーロラなど眺めているだけで溜息がでる美しい写真集です。自然や建築物と星空が一体になった透明感あふれる写真。空の暗闇に浮かぶきらめく星空に想像力の翼をはためかせて飛んでいきたくなります。
12星座小説集
群像 (編), 橋本 治, 原田 ひ香, 石田 千, 佐伯 一麦, 町田 康, 藤野 可織, 島田 雅彦, 鏡 リュウジ, 丹下 健太, 姫野 カオルコ, 戌井 昭人, 荻野 アンナ, 宮沢 章夫(著)(講談社文庫)
それぞれの星座の作家が描いた星座別の短編アンソロジー。芥川賞にノミネートされた作家をはじめ「群像」に掲載されていた短編が一冊になりました。それぞれ個性あふれる切り口でジャンルもSFから恋愛、仕事小説まで題材も様々。
自分の星座の物語を味わうのも、気になるあの人の物語を読んで思わずうなずいてしまうのも楽しい濃厚な一冊です。
疲れた時や癒されたいときに夜空を見上げるようにページを開きたい本です。ベッドサイドに置いて寝る前の読書にいかがでしょうか。