心理学の父、ユング。フロイトの「夢分析」に影響を受けたものの、リビドーの概念で決別した有名なスイスの精神科医、心理学者です。集合的無意識、元型、コンプレックスといった概念を確立し、人間の性格を内向型と外向型に分類しました。
今回はユング入門者、心理学に興味のある方におすすめのユング関連本を紹介いたします。
【ユング心理学 おすすめ 本】心理学の父・ユングを知るための入門書籍
ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉
ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉 (岩波現代文庫)
河合 隼雄(著) (岩波現代文庫)
日本で最初に発売されたユング心理学の本格的入門書。
夢分析や、意識と無意識、外向性と内向性、論理と感情、感覚と直感、男性性と女性性など、常に相反するものが存在する複雑な自己。コンプレックスに悩む方や、ユング心理学に興味がある方におすすめの一冊です。
大学で一般教養として心理学を選択されている方も、講義が聞きやすくなります。また、臨床の仕事についている方も参考になると思います。
昔話の深層 ユング心理学とグリム童話
河合 隼雄(著) (談社+α文庫)
日本の昔話やグリム童話を切り口に、ユング心理学の視点から読み解いたユニークな本。
童話は子どもの自我から自己への成長を現しているという見方から、人間が生まれながらにもっている本質や無意識の世界の葛藤が混在する童話の世界。純粋に童話を楽しむだけではなく、いろんな視点から解説されると、昔楽しんでいた童話も新鮮に感じます。ユングに興味があるけれど、難しいのはイヤという方にもおすすめです。
自我と無意識
C.G. ユング(著) (レグルス文庫)
ペルソナ、アニマ、アニムス、自己など、錬金術やキリスト教に出会う前のユングの理論がまとめられた一冊。多様性、矛盾性、二律背反性に富んだ哲学的でもある心理学。
少々難解な表現もありますが、河合隼雄さんの著書を読んだ後に読むと、すんなりと理解できます。具体的に患者のエピソードも掲載されているのでイメージしやすく、フロイト、アドラーにも触れられていて、心理学入門者にはうってつけの一冊です。
ユングの人格分類は、現代では小説やファンタジーの下敷きとしても用いられています。無意識という言葉の裏には無限の世界が広がっていそうです。ユングの本は一般向けに語られた本なので、比較的読みやすいと思います。是非チャレンジしてみてください。
【ユング心理学 おすすめ 本】心理学の父・ユングを知るための入門書籍