絶大な人気を誇る小説家の村上春樹ですが、翻訳家としても活躍しており、幾つか海外小説の翻訳を出版しています。
どれも古典とも言うべき小説で、村上春樹がどんな風に翻訳したのかに興味を持つ方もいることでしょう。
「キャッチャーインザライ」
キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)
今回は、そんな村上春樹の翻訳した本の中でも、特にオススメの作品を紹介していきたいと思います。
はじめは、サリンジャー著「キャッチャーインザライ」です。元は「ライ麦畑でつかまえて」という題名で長く親しまれていましたが、村上春樹は、原題をそのままカタカナに変えて題名としています。(村上春樹はこのパターンが多いので、以下同様と考えてください。)学生が主人公の小説で、大人が読んでも心に響くものがあります。ですが、やはり若い方に読んでいただきたいので、大学生にオススメしたい作品です。
「グレートギャッツビー」
次は、フィッツジェラルド著「グレートギャッツビー」(元「華麗なるギャッツビー)です。映画にもなった有名な小説ですが、村上春樹の一番好きな小説とのことなので、ファンには是非読んでいただきたいです。こちらは、ニューヨークで働き始めたばかりの青年が主人公ですので、社会人の方が読むとより楽しめるかも知れません。
「ロンググッドバイ」
ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)
読む人を選ばず広く楽しんで読めるのは、チャンドラー著「ロンググッドバイ」(元「長いお別れ」)です。
先の2作品は青春小説といった作品ですが、こちらはハードボイルド小説になります。主人公は私立探偵で、先の読めない展開にかなりハラハラします。そして、ハードボイルドの名にふさわしい展開に、読後に十分な満足感が得られます。また、この他にもチャンドラーの小説を幾つか翻訳しており、どれもオススメです。
さいごに
村上春樹の翻訳は、とにかくわかりやすいです。何の混乱もなく文章がスーッと頭に入ってきますので、少々難解な内容でも無理なく読めます。どの作品も有名な小説ですので、読んで損をするということはまずありません。海外文学に苦手意識のある方でも、読みやすいので、とてもオススメです。