心がちょっと疲れた時にはおいしい食事と読書が一番!
グルメ小説を読んでいると食欲が湧いてきて否が応でも食べたい気持ちになります。そして、何よりも食事を作ってくれる人の温かさが心にじーんと染み入るのです。
今回は、心がほわほわっとほぐれるグルメ小説を紹介いたします。ホームシックになったとき、誰かの手料理が恋しくなったときにどうぞ。
ときどき旅に出るカフェ
近藤 史恵 (著) (双葉社)
「ビストロ・パ・マル」シリーズと同じ著者によるおいしそうなスイーツがたくさんでてくる小説。
37歳、独身の瑛子はごく平凡なOL。自分で購入した1LDKのマンションのソファでちょっとした満足を覚えながらも、どこか満たされない日々を過ごしていました。
そんなとき、勤め先の近所で見つけたカフェ・ルーズ。旅先で出会ったスイーツを出してくれるその店はかつての同僚男性が営んでいました。
イチゴのスープ、ロシア風チーズケーキなど一風変わった旅を感じさせられるメニューがずらり。 日々の鬱々した気持ちをやさしく満たしてくれる連作短編集です。
ランチ酒
原田ひ香 (著) (祥伝社)
「見守り屋」という変わった商売をしている祥子。ワケありの依頼主から頼まれた人やペットなど、とにかく寝ずに見守るという仕事をしています。
一仕事終えた後の食事は世間でいうランチ。愛する娘を思いながらステーキとサングリア、からあげ丼とハイボールなどを食べつかの間の休息をとるのです。
思わずお腹が鳴ってしまいそうな料理とお酒の組み合わせがたまらない「孤独のグルメ」のような雰囲気をかもしだす人間小説。
読み終わったときには明日への活力を蓄えてくれる作品です。
めぐり逢いサンドイッチ
谷 瑞恵 (著) (KADOKAWA)
公園内にあるピクニック・バスケットという手作りサンドイッチのお店を営む姉妹の物語。
訪ねてくる個性的なお客さんの悩みや苦しみをパンでふわりと包み込んでくれるようなサンドイッチを作ってくれます。
軽くておいしい、人と人をつないでくれる不思議なサンドイッチの具材もオーダーメイド方式。厚焼き玉子、コロッケ、カレーなどお客さんの心に一番響くものです。
さっくり読めるあたたかな物語。人の心にそっと触れたくなるような一冊です。
どれもこれも、おいしそうなメニューがたくさん登場するので読んでいるだけでも心が満腹になります。
小説にでてきた料理を作ってみても楽しいですよ!
本の中だけでも疲れを癒してくれる温かな食事を召し上がってくださいね!