ほんのむし

読書はみんなのサプリ

多様性を育てる絵本。引っ込み思案や人見知りのお子さまにおすすめ。

自分の知らない世界を知れる絵本

 「自分と違うから変」と思うのは、自分の殻に閉じこもっているから。世界は広く、いくら普通だと思っていても国や人によっては普通じゃないこともたくさんあります。
 普通という概念に幼いころから縛られていると大人になっても頭が固い人間になってしまいます。これからの時代、多様性を認め合うことこそが幸せの第一歩となります。
 今回は、自分の外の世界へ連れ出してくれる絵本を紹介いたします。引っ込み思案なお子さまや人見知りのお子さまに読んであげてくださいね。

 

イングリッシュ ローズィズ

 

イングリッシュ ローズィズ The English Roses (マドンナの絵本シリーズ)

 マドンナ (著) (ホーム社)
 歌手のマドンナが文章を書き、アナスイのイラストで有名なジェフリー・フルビマーリがタッグを組んだ絵本。世界100か国以上同時販売され、日本語訳を江國香織さんが担当した豪華絵本。
 仲良し女の子グループ、イングリッシュローズィズの物語。最初は3人だけのグループで、同じ学校のビーナという美人で勉強もできてスポーツ万能という完璧さから嫉妬心を抱いています。
 詳しく話したこともないのに無視をする3人の前に妖精のおばさんが現れて…。
 外見だけで人を判断したり、勝手な想像で羨ましがったりすることの無意味さを教えてくれる本。オシャレでおしゃまな女の子におすすめの絵本です。

 

夕あかりの国

夕あかりの国

 アストリッド リンドグレーン (著) (徳間書店)
 病気もう歩けないと知った少年。ベッドから窓を眺めていると、窓の外に知らないおじさんが現れます。おじさんは「夕あかりの国」に住んでいる人。おじさんと一緒に空をとんでいくと…。
 夕暮れ時のひととき。何でもできる魔法の時間。少年の心が満たされていく様子に優しい気持ちになれます。「長くつしたのピッピ」の作者による心温まる絵本。
 ほんのひとときでも、どんな環境にいる人でも、誰かのために優しさを分け与えることの大切さを教えてくれます。

 

かべのむこうになにがある?

かべのむこうになにがある?

 ブリッタ・テッケントラップ (著) (ビーエル出版)
 赤い壁の中にいるネズミは、外の世界が気になって仕方がありません。ネコ、クマ、キツネ、ライオンに壁の向こうに何があるのかと聞きますが「怖いところ」「出て行ってはいけない」などと諭されます。
 ある日、美しい鳥が飛んできてネズミを壁の向こうに連れて行ってくれました。
 見えない世界を怖がらず、勇気を出して一歩踏み出すことの大切さを教えてくれる本。ドイツの絵本でベルリンの壁がモチーフになっています。色彩豊かな可愛らしいイラストなので哲学的な内容も理解しやすいでしょう。2019年度読書感想文課題図書です。

 

 勇気を出して行動してみると、思ったより外の世界が自由で楽しいところだと感じることができるでしょう。友達づきあいや新しいことにチャレンジするときに背中をそっと押してくれるような絵本です。
 

Copyright © ほんのむし All Rights Reserved.

Privacy Policy