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働くことの意味を考えみよう

大人になったらお給料がもらえて、好きなものが何でも買えるんだって子供の頃には思っていましたね。
たしかにそうなんですが、働くということはなにも報酬だけが得られるものではないのです。そんな大事なことを教えてくれる3冊をご紹介します。

 

『子ブタシープピッグ』

子ブタ シープピッグ (評論社の児童図書館・文学の部屋)

著・ディック・キング=スミス
牧場でヒツジの世話をする犬のことを、シープドッグとよびます。新しくホギットさんの牧場へやってきた子ブタのベイブは、シープドッグの母犬に育てられました。
でも、ブタは大きくなると、ハムにされてしまいます。そうとは知らず、ベイブは一生懸命ヒツジの番をする仕事を覚えました。シープドッグならぬシープピッグなんて、聞いたことがありません。でも、ベイブはこの仕事が大好きでした。
著者は、動物を主人公にした物語を数多く手がけています。話の展開がは早く、読者をあきさせません。映画『ベイブ』の原作。

 

『ただいまお仕事中 大きくなったらどんな仕事をしてみたい?』

ただいまお仕事中 (福音館の科学シリーズ)

著・おちとよこ
大きくなったら、どんな仕事をしてみたい?この本では、小学生がなりたいと思う28の仕事を紹介しています。その仕事をしている人から、どうやったらなれるか、どんなことをするのか、話を聞き、イラストでその
場の様子をくわしく教えてくれます。ファッションモデルは、「1日3食しっかり食べます」。社長さんの心得は、「なにより、会社をつぶさないことが一番かな」ですって。
見開きごとに1つの職業が、文章とイラストで分かりやすく紹介されています。単に職業紹介の本というだけでなく、社会ではどんな人たちが、どんな思いで、どんな仕事をしているのかよくわかり、ふだん知らない世界に目を開かされます。

 

『黒ねこの王子カーボネル』

黒ねこの王子カーボネル (岩波少年文庫 161)

著・バーバラ・スレイ
ロージーは、お母さんとふたりぐらし。夏休みがはじまっても、どこにもでかけません。お母さんは、仕立物の仕事で忙しいのです。ロージーは、お金を儲けて、お母さんを助けたいと考えました。ロージーができる仕事は、おそうじとお皿洗いです。
そこで、市場へほうきを買いにいき、へんてこなおばあさんから古いほうきを買ったのですが、黒い猫もついてきました。
ふしぎなことに、そのほうきを持っていると、猫のことばがわかります。それは、魔女のほうきだったのです。
黒ねこの王子カーボネルにかけられた魔女の魔法を解くためにがんばる主人公たちの姿に共感すします。さらに、随所に張られた伏線と巧みな構成で、クライマックスへといっきに読ませる作品です。小学生高学年にオススメの作品です。

 

これらの本は一見、子供たち向けに書かれた本のようですが、実は現在、働いている現役世代の労働者にこそオススメです。
普段、なにげなく働いている、そのことが本当に尊いことだとあらためて実感することでしょう。

 

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