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読書はみんなのサプリ

なぜ人は他人のものを盗るのか、その意味を考える本

世の中には、普通に暮らしていて、なにかの出来心で人のモノを盗んでしまったという人がいます。
でも、そうではなくて生業として泥棒をやっている、いわゆる窃盗を職業としている人達も世界にはいる、あるいはいたのです。
そんな、堂々とした盗人の話をご紹介しましょう。

 

『山賊のむすめローニャ』

山賊のむすめローニャ (岩波少年文庫)

著・アストリッド・リンドグレーン
あらしの夜、マッティス山に住む山賊のかしらマッティスに、あかんぼうが生まれました。手下の12人の山賊たちは大喜び。あかんぼうは女の子で、ローニャと名づけられました。
さて、となりのボル力森には山賊ボル力とその仲間たちがいて、同じ日に男の子のビルクが生まれていました。大きくなって城の外に出た口ーニャは、キツネや野馬や灰色こびとやあらっぽい鳥女たちを見ました。そして、ビルクにも出会ったのです。
北欧伝説に出てくる灰色こびとや鳥女たちと自然界の美しさをみごとにまぜあわせて、魅力ある森ができあがっています。ユーモアたっぷりの語り口で、長編なのに長さを感じさせません。

 

『どろぼうの神さま』

どろぼうの神さま

著・コルネーリア・フンケ
この本に出てくる子どもたちは、みんな理由があって、家で暮らせない子どもです。早く大人になって独り立ちしたいと思っています。大人になるまでの家や食べ物はどうするかというと
どろぼうの神さまがめぐんでくれるのです。どろぼうの神さまは、今は使われていない映画館をみんなの家にしたり、どろぼうでかせいだお金をもってきてくれます。
年齢を加えたり減らしたりできるメリーゴーラウンド。それに必要な部品をどろぼうの神さまに盗ませた兄弟。乗って大人になりたい子ども。乗って子どもになりたい大人。それぞれの思惑をのせて、木馬はまわります。

 

『きえた犬のえぼくはめいたんてい』

きえた犬のえ―ぼくはめいたんてい (ぼくはめいたんてい 新装版)

著・マージョリー・ワインマン・シャーマット
ネートは9歳。名探偵です。いままでにも、風船や本やスリッパを見つけたことがあります。今日は、友だちのアニーから電話がかかってきました。昨日、描いた犬の絵がなくなったというのです。
ネートは、さっそく出かけました。ちゃんと、シャーロック・ホームズのような服に着替えて、おかあさんに置き手紙を書いてから。
ネートの推理は、きちんと筋道が通っていて、納得ができます。事件も、子どもの身のまわりに起こりそうなことだけで、安心して読むことができます。

 

現代の私達の常識では捉えきることのできない世界が、世の中にはあるのですね。
暮らしているコミュニティーの中で、そういうものだと皆が納得できていて調和が保たれていれば問題はない、いやあるでしょうけど、うまくいってるのかもしれません。

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