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読書はみんなのサプリ

人生の教訓がさりげなく忍び込んでいる侮れない絵本

絵本と聞いて、あなたはどんなことを想像しますか。幼児向け、あるいは、せいぜい小学生向けの幼稚な内容の本という捉え方をしていませんか。
そういう方は、もったいないです。人生の何割かを損していますよ(笑)
騙されたと思って一度、手に取ってみてくだい。まずはオススメの3冊を紹介しますので、これから始めてみてみてください。

 

『100万回生きたねこ』

 

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

著・佐野洋子
100万回も死んで100万回も生きたねこのはなしです。このねこは、あるときは王様のねこになり、あるときは船乗りのねこになり、あるときはどろぼうのねこになり......。100万人の人が、このねこをかわいがり、死んだときには大声で泣きました。
でも、ねこはどのかいぬしも大嫌いで、1回も泣きませんでした。そんなねこがはじめて好きになったのは、1ぴきのきれいな白いねこでした。いっしょに、いつまでも生きていたいと思いました。
人を好きになることとは?幸せとは?人生とは?子どもから大人まで、いろいろな読みとり方ができる絵本です。

 

『なまけものの王さまとかしこい王女のお話』

なまけものの王さまとかしこい王女のお話

著・ミラ・ローベ
ナニモセン5世は、毎晩ぜいたくな食事をし、ふかふかのベッドで眠り、すべてを召使いたちにやらせました。王さまはとても太ったナマケモノでしたが、あるとき病気になってしまいます。
心配したのは、ピンピだけでした。ピンピは、外で遊ぶのが好きな元気いっぱいの女です。ピンピは、羊飼いのおじいさんから、病気のなおし方を教わりました。まず第一に、なんでも自分でやらなければなりませんが、王様にとって、それは生まれて初めてのことでした。
作者は、国際的にも知られるオーストリアの児童文学者で、このお話から読み取れる教訓はいっぱいあるでしょう。

 

『ティナのおるすばん』

ティナのおるすばん

著・イリーナ・コルシュノフ
ティナは、ドイツにすむ8歳の女の子。おとうさんは仕事でアフリカに行っていて、いつもはおかあさんと2人暮らしです。ある日、おかあさんが丸一日出かけることになり、ティナは生まれて初めて留守番をすることになりました。
ひとりだって、ちゃんと起きて、ごはんを食べて、学校に行けます。なんでも上手にやってみせようと、張り切っていたティナでしたが、思いどおりにはいきません。
原作は1977年刊行で、背景となる社会情勢に変化はあっても、物語の本質は古びていない名作です。

 

あなたは、書店の絵本コーナーに行くことはありますか。最近では子供用の机や椅子を備えてあって、自由に子どもたちが好きな本を読んでいます。
大人になると子供をそこに置いておいて、自分は一般書のコーナーに行くというパターンの方が多いでしょう。
でも、たまにはちょっと足を止めてみて、絵本コーナーの棚を覗いてみませんか。そこにはあなたが想像していなかったような深い世界が広がっているのですよ。

 

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