先人の知恵というと古い考えという印象があるかもしれませんが、現代より過酷な環境で強く生きてきた人たち、この時代を切り開いてきた人たちの話を聞くことは、今後の人生を生きていくうえで子どもたちの大きな力になってくれると思います。
道徳を学ぶうえでも、一人の人生をじっくりと客観的に観察することが必要です。苦労や挫折をどのように乗り越え、今の時代があるか、時代に流されないためにも柔軟な心を持った子どものころだからこそ読んでほしいと思います。
世界を変えた100人の女の子の物語
エレナ・ファヴィッリ (著) (河出書房新社)
見開きで素敵な人物画、その人のエピソードを紹介してくれる図鑑のような本。紹介されているのは、政治家・重量挙げ選手・バレリーナ・スーパーモデル・作家・海賊など多種多様の職業をもつ100人。幸福を待っているだけのお姫様に憧れるのはもうおしまい。女性だから、環境が悪いから、差別される人種だからどうせ無理なんていう言い訳が通用しなくなる挑戦心と好奇心に満ち溢れ、常に前進し続けた女性たちがキラキラと描かれています。自分自身を信じる強さ、努力の大切さを教えてくれる本です。
たのしく読める世界のすごい歴史人物伝
たのしく読める 世界のすごい歴史人物伝 (楽しく学べるシリーズ)
伊藤 純郎 (監修) (高橋書店)
エジソン、リンカーン、ジャンヌ・ダルク、始皇帝。名前を聞いたことがあっても、具体的に何をした人が大人になっても分からないという大人は多いもの。子どものころから世界史を身近に感じることができるように、時代背景も分かりやすく書かれています。一人の人物を切り口に、同じ時代に活躍した関連人物を77人も紹介されています。
可愛らしいイラストとともに紹介される偉人伝とも歴史書ともいえる本です。
ざんねんな偉人伝
真山 知幸 (著) (学研プラス)
普通の伝記では、その人物の輝かしい栄光しか描かれていないことが多くありますが、こちらは「ざんねん」な部分にスポットライトがあてられた面白い本。エジソンがつくった死体復活マシーン、下品な言葉使いが好きだったモーツァルト。努力家としられる野口英世は、浪費家としても有名でした。
誰でも生まれたときから天才だったわけではない、失敗を繰り返して偉人になったんだと偉人をより身近に感じることができる爆笑伝記本。
子どものころは説教くさいからと嫌煙していたという大人の方も是非手に取ってみてください。何かのヒントになるかもしれませんよ。