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【長くつ下のピッピ】シリーズ全三冊。ピッピがあなたを励ましてくれる。

 いつでも元気いっぱい、ポジティブで一人っきりで生きていけるサバイバル能力をもつピッピ。いつの時代も愛されるおてんば娘です。
 自由で好奇心いっぱい、大人に支配されない気楽な生活は子どもたちの憧れでもあり、自立心を育ててくれます。
 失敗したって大丈夫!ピッピみたいに大きな声で笑っちゃおう!そんな前向きになれるピッピ。
 落ち込んだときや、あと一歩が踏み出せないとき。そんなとき、心のなかのピッピがあなたを励ましてくれるかもしれません。
 シリーズは全三冊。あっという間に読めてしまいます。大人になったピッピファンの方にも是非、読み直してもらいたい新装版を紹介いたします。
 イングリッド・ヴァン・ニイマンによるイラストは著者が一番気に入っていたもの。翻訳は菱木晃子さんが担当し、2016年にスウェーデンで改訂された原文をもとにしているとのこと。新訳でさらに読みやすくなりました。
 いろんな翻訳を読み比べしても楽しいですよ!

 

長くつ下のピッピ (リンドグレーン・コレクション)

長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014))

 アストリッド・リンドグレーン (著) (岩波書店)
 ある日突然村にやってきたピッピ。猿のニルソンさんと大きな馬が家族。「ごたごた荘」と名付けたおうちで一緒に暮らしている9歳の女の子です。大きな馬だって軽々と持ち上げることができる力持ち!毎日好きな時間に好きなものを作って食べ、学校でも気の赴くままに過ごす身勝手さ。子どもが憧れるけどできない、ブレーキをかけてしまうようなことを次々にやりのけてしまいます。ピッピが大好きになるシリーズ第一作目。

 

ピッピ 船にのる (リンドグレーン・コレクション)

ピッピ 船にのる (リンドグレーン・コレクション)

 アストリッド・リンドグレーン (著) (岩波書店)
 第二弾のこちらの作品は、前作よりさらにピッピの奔放さがパワーアップ!お菓子やおもちゃのショッピング、無人島でのキャンプなど子どもたちの憧れがたくさんつまった夢のような物語。ピッピと一緒に冒険している気持ちになれるでしょう。たくましく自立した精神と、どんなピンチにも前向きに取り組んでいく力強い姿が描かれています。
 そして、なんと船乗りのお父さんがピッピに会いにきます。親子の絆の固さにジンとさせられる場面も。人とのつながりの温かさを描いた作品です。

 

ピッピ 南の島へ (リンドグレーン・コレクション)

ピッピ 南の島へ (リンドグレーン・コレクション)

 アストリッド・リンドグレーン (著) (岩波書店)
 最終巻のこちらは、ピッピの少女時代との別れを描いた作品。
 ピッピはお父さんの招待を受け、南の島クレクレドット島へ大冒険に出かけます。もちろん、なかよしのトミーとアンニカ、馬と猿のニルソン氏も一緒です。もちろん、前作までのおしゃまで元気いっぱいの姿は健在です。
 冒険から帰ってきたとき、村ではクリスマスが終わっていて悲しむトミーとアンニカに対するピッピの行動はどこか大人びていて、一人の女性としての成長を感じさせられます。ピッピのちょっと違った魅力を味わえるラストです。

 

 もともと、自分の娘が病気になったときに元気になるようにと考えたのがピッピの物語だそうです。時代を超えても、いつまでも私たちの心を照らしてくれる太陽のような明るいピッピ。ジブリの宮崎駿監督もアニメ化しようとしていた作品だそうです。是非シリーズで揃えてくださいね!

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