悲しいことがあったとき、元気いっぱいではないとき、おやすみの前に不安な気持ちになったとき。明るく楽しい絵本では気分が入り込めないというときにおすすめのほのぼのと温かい気持ちになれる絵本を紹介いたします。お母さんがそばにいるのにいつまでも「おかあさーん」と泣き叫んでいたり、子どもには言葉で説明できないような曖昧な不安や恐怖感があります。そんなときに、いつもお気に入りの絵本やキャラクターで慰めようとしてもイヤイヤしてしまいます。そんなときは静かでほのぼのとした絵本を読んであげると不思議と落ち着いてくれることも。気持ちの切り替えが苦手なお子様への読み聞かせにもおすすめです。
おとなりどうしソラくんレミくん
石津 ちひろ(著) (理論社)
ねこのソラくんとレミくんはおとなり同士。とても仲良しな二人の脱力系のんびりした絵本です。ことば遊びの要素も入った短いお話が3つ入っています。一見無表情のようなどこを見ているのか分からないねこたちの表情に、トゲトゲした気持ちを忘れて思わず見入ってしまいます。ダジャレやことばのリズムに心がほぐれる一冊です。
いっしょにかえろう
ハイロ・ブイトラゴ(著) (岩崎書店)
学校帰りの女の子がライオンに「いっしょにかえろう」と声をかけます。ライオンの背中にのって弟を迎えに行ったりごはんを作ったり。お父さんそっくりのライオンとなら何だってできちゃいます。コロンビアの作家さんで、戦時中の貧しく寂しい父親の不在を子どもながらの想像力で乗り越えていく物語。言葉では説明しきれなに空白からにじみでる温かさと切なさがあふれる絵本です。
おふとんさん: ぴっかぴかえほん
コンドウ アキ(著) (小学館)
子どもたちに大人気のキャラクター、リラックマの作者が手がけたおふとんが主役の絵本。どことなくとぼけた雰囲気がほのぼのとさせてくれる絵本です。くたっとしていつもおひさまのにおいがするおふとんさん。どんなときも優しくくるんでくれます。可愛さをこれでもかというくらいぎゅっと詰め込んだほのぼの絵本。続編の「おふとんさんとハリーちゃん」もあわせてどうぞ。
疲れた心をそっとほぐしてくれるような、添えられたお母さんの手のぬくもりを感じながら眠りにつくような安心させてくれるほのぼの絵本。絵本を読むことで不安な気持ちが絵本に視点を移してくれるので心を癒してくれます。病気で元気がないときにも読み聞かせしてあげてください。