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読書はみんなのサプリ

【ウォーキング おすすめ本】散歩を趣味に。歩くのが楽しくなる本。

 生活に車が欠かせないという方も運動が苦手という方も思わず歩くことが楽しくなる本を紹介いたします。一人で気楽に、友達と楽しく、家族みんなそろって和気あいあいといろんなところにお出かけしたくなる本です。忙しく歩いているとつい見逃してしまう風情ある情景や自然の美しさを感じ、人間が動物の一種だということを歩くことが教えてくれます。読書が趣味という方はインドア派の方が多いと思います。おでかけはもっぱら本屋さんに通うことだけという方も是非、この本をきっかけに歩くことが楽しくなってくれれば嬉しいです。

 

新東京文学散歩 上野から麻布まで

新東京文学散歩 上野から麻布まで (講談社文芸文庫)

野田 宇太郎(著) (講談社)
 戦争で荒地となった東京。そこに住んでいた近代文学の巨匠の影を求めて歩き、思いを馳せる。日本文学ファンをはじめ、戦後の東京の様子を知りたい方にもおすすめです。漱石ゆかりの本郷、早稲田界隈、鴎外が住んだ観潮楼など文学の世界に浸りながら作家の息遣いが聞こえてきます。日本文学に知見がある著者の解説を聞きながら、一緒に東京を彷徨い歩いているかのような経験をさせてくれる本。この本を読んで東京を散歩し、文学に触れ、また散歩する。そんな文学散歩の終わりなき旅がここにあります。

 

山歩きの愉しみ

山歩きの愉しみ (ランティエ叢書)

 串田 孫一(著) (角川春樹事務所)
 山の上の透明感あふれる空気を胸いっぱいに吸い込んだような気分にさせてくれる山にまつわるエッセイと詩作が収録された本。雄大な自然に抱かれて生きものの一部として自分の存在を感じることこそ幸せなのかもしれません。山を愛する方、自然を愛する方、哲学や瞑想に興味がある方におすすめしたい心が浄化されたような気持ちになれる一冊。新鮮な気分になりたいときに手に取ってみてください。

 

旅のパンセ 

旅のパンセ (ランティエ叢書)

 五木 寛之(著) (角川春樹事務所)
 旅の楽しみは「今ここ」にいることを痛いくらい感じさせてくれること。一生見ることができないかもしれない景色、多分もう二度と会うことがない人たちとの奇跡的な出会い。それらの体験が時を超えてみんな自分のなかにつながっていき、未来の自分の成長につながること。確かにこの場所にいるのにいないような浮遊感。目的や予定を立てない旅行が好きな方におすすめの一冊です。人生で出会うすべてのものにきらめきを与えてくれる本です。

 

 読書と同じように歩くことも新しい発見ができて楽しいと思います。何か外界から刺激を与えられると、また読みたいジャンルの本が増えてきます。私は美術館めぐりが趣味ですが、画集だけではなく作家がモデルの小説を読むようになったり、その小説のファンの方と仲良くなって一緒に美術館めぐりを楽しむようになったりするようになりました。ひとつひとつ、世界が広がっていくことは人生においてとても豊かなことだと思います。

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