ほんのむし

読書はみんなのサプリ

マニアックな人たちの本

 マニアックというと聞こえは悪いかもしれませんが、何かひとつのことに夢中になれる情熱を抱き続ける大人は自分に正直で他人にや趣味にも誠実だと思います。何かを極めるまでには時間も知識も必要。それを中途半端なところで満足しないで、飽きることなく続けることができるのは、好奇心とその物事を深く愛しているからだと思います。今回はそんなマニアックで専門バカともいわれてしまう人たちの面白おかしい本を紹介いたします。なんでも三日坊主で終わってしまうという方は是非参考にしてみてください。

 

バッタを倒しにアフリカへ

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

 前野ウルド浩太郎(著) (光文社)
バッタアレルギーにも関わらず、全身全霊でバッタに立ち向かっていく昆虫研究者者の奮闘記。バッタと研究にかける情熱、ポスドクのハードさ、海外での研究の苦労に本気の覚悟で挑んでいく姿はとても清々しく格好いいもの。西アフリカのモーリタニアで異文化を受け入れながらの生活も感じたままに書かれていて興味深く読めます。好きなことをやっている人の周りには自然と素敵な人が集まってくるもの。理系でなくても楽しめるユーモアあふれる本です。

 

趣味は何ですか?

趣味は何ですか? (角川文庫)

 高橋 秀実(著) (KADOKAWA)
 ヨガ、そば打ち、ガーデニング、スポーツ、スタンプラリー、切手収集など、世の中には趣味を持っている人がたくさんいるのに自分の趣味がないと悩んだ著者はいろんな趣味を持つ人々と対話し一緒に体験するうちに趣味とは何かを考え抜いていくエッセイ。登場する趣味の達人たちはそれぞれマニアックに趣味を追及しています。「野生時代」に連載されたエッセイをまとめたもので、真面目にいろんな角度から趣味を切り込んでいく様にクスリと笑えます。

 

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

 メイソン・カリー(著) (フィルムアート社)
 小説家、芸術家、哲学者、作曲家、研究者、映画監督などクリエイティブな偉人や天才161人たちの生活習慣がまとめられた本。それぞれのジャンルで結果を残した人たちがどういう暮らしをしていたのかが一人につき2ページほどでまとめられています。一般人と変わらない生活スタイルや厳しい生活を送った人も。天才と変人は紙一重との言葉通り、風変りな習慣を見つけては楽しむことができます。自分の生活スタイルと比べてみると面白いかもしれません。

 

 人間関係と一緒で浅く広くの知識も良いですが、何か一つを極めた方の話は奥深く楽しい発見をさせてもらえると思います。どのジャンルでもそうですが、深い知見を持った方は他のジャンルでも柔軟に受け入れて自分の専門に生かそうとします。常にいろんなところにアンテナを張って知識を吸収し続けていくのが極めるということなのかもしれません。

Copyright © ほんのむし All Rights Reserved.

Privacy Policy