ほんのむし

読書はみんなのサプリ

センスが磨かれる絵本

 シンプルなメッセージ性、読み手によってどんな解釈をするのも自由な絵本はセンスアップにぴったりの本です。新しいアイディアが欲しいとき、なにかひらめきたいと思ったときに絵本を開いてみてください。考えすぎて煮詰まった頭をリラックスさせてくれ、絵本のなかからヒントを得られたり自分でも意識しないうちに配色やファッションセンスが磨かれていきます。服職業やインテリア関係などセンスを求められるお仕事をされている方、読書が苦手だけど感性を磨きたい、文字を読んでいると疲れるという方にもおすすめです。

 

ソケットと おとのまほう

ソケットと おとのまほう

 新井 洋行(著) (フレーベル館)
 丘の上のおうちに住んでいるお姉さんのソケットと弟のクリップ。お父さんは発明家、お母さんは魔法使いというファンタジーあふれる不思議な一家。ソケットは暗くて怖い森のなか、きのこをとりにいくことに。音の魔法を使いながらいろんな困難を乗り越えていきます。赤と黒、白で描かれたハイセンスなイラスト。テレビアニメにでてきそうな可愛いキャラクターたちに心躍らされます。

 

月夜の森で

月夜の森で

アントワーヌ・ギヨペ(著) (タムラ堂)
 レーザーカットで作られた白黒の繊細な切り絵の絵本。月夜の森に潜む狼のきらりとした瞳、しなやかな狐、夜を告げるミミズク。静寂な月明かりの下、密かに動き出す生命の息づかいがすぐそばに感じられます。大人のための贅沢なアート集。切り絵の表裏で表情が変わる動物たちにも注目してみてください。

 

ピエールくんは黒がすき!

 

ピエールくんは黒がすき!

 ミシェル・パストゥロー(著) (白水社)
 色彩の第一人者と呼ばれ、色彩歴史人類学を専攻した著者による初の児童書。暗闇を怖がるピエールくんは、美術館でピエール・スーラ―ジュの作品に触れることによって黒のなかにあるいろんなイメージに気づきを得ます。アートに触れることによって自分の考えを持つように教育されているフランス人の子どもたち。自発性や想像力を働かせる練習にもなります。

 

 絵本は子どものためという印象がありますが、大人だからこそ複数のメッセージを読み取ることができるのが絵本の良いところ。今までの経験を物語に反映させるのも良し、子どものころのまっさらな視線で眺めてみると世界がもっと色づいてみえるかもしれません。文章とイラストが作り出すファッショナブルな世界。身近な美術館やブティックのように絵本の世界を楽しんでくださいね。

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