ほんのむし

読書はみんなのサプリ

【短時間でもリフレッシュ】お散歩がしたくなる本

 ただただ思いのままに、気ままにぶらぶらと素敵な景色を眺めながら歩く。自然の風を感じながら深呼吸をして、休みたいときに休み、また歩き始める。

散歩は運動と違って自由気ままに行うことができるので、日ごろの運動不足の解消や自律神経を整えてリラックスできる効果もあります。好きな音楽を聴きながら、いつもの道と違ったルートを散策して感動的な景色に出会ったり、日常のなかのちょっとした刺激が新しいアイディアにつながったり。短時間でもリフレッシュできる効果のある散歩は老若男女問わずおすすめです。今回はふらりと散歩がしたくなるような本を紹介いたします。いつもの駅よりひとつ手前で降りて歩いてみませんか?

 

散歩者の夢想 

埴谷 雄高(著) (角川春樹事務所)
 「死霊」で名高い著者ですが、難読な長編にはなかなかチャレンジする勇気がないという方におすすめのエッセイと評論を集めた一冊です。まるで宇宙を漂って散歩しているような気持ちになれる無限の思考に溺れることができます。存在と非在というテーマを根底に置きながら、日常の些細な出来事さえも哲学的に考えることのできる多才さに大いなる刺激を与えられます。埴谷入門者はもちろん、埴谷ファンの方も是非手に取っていただきた一冊です。

 

ダム―この美しいすべてのものたちへ― (児童図書館・絵本の部屋)

ダム―この美しいすべてのものたちへ― (児童図書館・絵本の部屋)

  デイヴィッド アーモンド(著) (評論社)
 国際アンデルセン賞受賞作家とケイト・グリーナウェイ賞受賞画家のタッグによる実話を題材にした命への賛歌。ダム建設が決まった人影のない家々をヴァイオリン片手に廻る父娘。昔ここに住んでいたすべての生き物たち、草花や精霊たちにささげる音楽。もう二度と現れない村と新しく人々の暮らしを豊かにしてくれるだろうダム。ずっと引き継がれていく命の美しさを堪能できる絵本です。印象派の絵画のように美しいイラストと美しい音楽とともに村を散歩しているような幻想的な気分に浸れる絵本です。

 

歩くのがもっと楽しくなる 旅ノート・散歩ノートのつくりかた

歩くのがもっと楽しくなる 旅ノート・散歩ノートのつくりかた

  奥野 宣之(著) (ダイヤモンド社)
 下町めぐりや旅行、山歩きなど記憶に残るノートのつくりかたを教えてくれる本。パンフレットや年表、写真、古地図や自分の声の記録をすることにより、おでかけの視点が変わってくる眺めているだけでもワクワクさせてくれる本。記録することによってお散歩や旅行の楽しみがまた一つ増えます。せっかく旅行にいっても食べ物の記憶しか残っていないということにならないよう、ひとつひとつ丁寧に生きていく姿勢は見習いたいものです。著者のライフログノートがフルカラーで拝見でき、使用グッズも紹介されているので参考になります。まずはご近所散歩ノートの作成から始めてみてはいかがでしょうか。

 

 運動が続かないという方や出不精の方も散歩なら気軽に行うことができるので、是非生活習慣のひとつとして取り入れてみてください。お気に入りの本や、その土地が舞台の本を持って歩くと、本の味わいが深くなりいっそう楽しくなると思います。

Copyright © ほんのむし All Rights Reserved.

Privacy Policy