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【英語 常識】英語など常識にとらわれない考え方の参考になる本【30代社会人向け】

日頃から当たり前だと思い込んでいることを考え直し、幅広い考え方を身につけることができる本を3冊紹介いたします。日本人が必要な英語力について日本の常識ではなく「世界のフツー」を基準に考える本、敬遠されがちな「鈍感」と言う言葉について見方が変わる本、当たり前のように教育を受けてきた「道徳」について考え直す本です。どの本も社会人だけではなく、未来を担う子供たちを育てる時にも役立ちます。

 

そろそろ、世界のフツーをはじめませんか いま日本人に必要な「個で戦う力」

そろそろ、世界のフツーをはじめませんか―いま日本人に必要な「個で戦う力」

今北純一・船川淳志著『そろそろ、世界のフツーをはじめませんか いま日本人に必要な「個で戦う力」』は、海外で活躍した経歴をもつ二人の著者が、経験をもとに今の日本の現状やこれからの日本人に求められる力などを対談している本です。これから海外で働く予定もないし、外国人や英語に興味もない、死ぬまで日本で今のまま平和に暮らせればいいから自分はこの本とは無関係だ、と思う方にも読んでいただきたいオススメの一冊です。
日本が鎖国中であれば、英語と無関係で生き抜くことは可能だと思います。しかし今は時代が変わりました。日本国内にいても外国人が上司や同僚になることがある、そのような流れになりつつあります。以前の常識では考えられなかったような時代がくるかもしれないのです。
そのような時に「自分は英語が苦手だ」「TOEICの点数が悪い」などの言い訳で、発言できずにいたら生き抜くことはできません。
この本で注目すべきは、著者たちの華々しい経歴や日本の厳しい現状ではありません。外国人が上司や同僚、ライバルになった時にどうやって生き抜いていくのか、そのヒントがこの本にはあります。日本ではTOEICの点数などが英語力の指標になっていることが一般的です。しかし「世界のフツー」では履歴書や肩書きなどを競い合うのではなく、「自分力」があったり「知的ボクシング」でも堂々と自分の意見などを訴えられることが求められるなど、これからを生き抜く様々なアドバイスがあります。

 

鈍感力

鈍感力 (集英社文庫)

自分の子供が鈍感すぎて心配している社会人の方もいらっしゃるのではないでしょうか。「鈍感」と言う言葉にはマイナスのイメージが強く、短所として考えられることが多いかと思いますが、そんなイメージを払拭してくれるのが渡辺淳一著『鈍感力』です。
この本は医師の資格も持つ著者が、世の中を生き抜くために必要な「したたかな鈍感力」について様々な視点から書いている本です。あまりメリットが無さそうなイメージの「鈍感」が、実は生きていく上で重要な役割を果たすことがこの本を読むとわかります。
この本はどうしたら鈍感力が身につけられるか、というハウツー本ではありません。だからこれから鈍感力を身につけたい方が読んでも役立つ本ではないかもしれません。しかしこの本のすごさは、自分の子供が鈍感すぎる、自分が鈍感だと密かに悩んでいる人に、鈍感力は武器にすることができると発想の転換を可能にしているところにあります。

 

 

新しい道徳

 

新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか (幻冬舎文庫)

義務教育で当たり前のように習ってきた「道徳」、教科書の内容に疑問があっても、疑うことがそもそも道徳に反しているのかもしれないと、素直に授業を受けていた社会人の方も多いのではないでしょうか。
北野武著『新しい道徳』は、北野武氏が「道徳」について本音で語っている本です。この本は道徳の根本的な考え方や教える教師の姿勢など、教育現場にかなり踏み込んだ意見を述べていてとても面白いです。
道徳の授業に何の疑問も持たず、大人になってからもブレることなく道徳を守り続けている方にとっては、この本は邪道でしかないかもしれません。しかし少しでも疑問を持ったことがある方なら、この本に共感できる部分がたくさんあると思います。
「道徳は時代によって変わる。」
「道徳と良心は、別のものだ。」
「子どもの道徳教育でいちばん大切なのは、本音で話すことだと思う。」など、著者なりに道徳の歴史的な背景や役割に仮説を立てて、独自の意見を論理的に述べているのが特徴です。
教育の専門家ではない著者の一方的な考え方や、著者の現実の言動と本の内容との整合性などに対して賛否はあると思いますが、「そもそも道徳とはどういうものだったのか」ということを考えるきっかけになるでしょう。
子供に接する仕事をしている方や子育て中の方だけではなく、多くの社会人にオススメの1冊です。

 

これら3冊の本は、常識だと考えられていることからは外れています。タイトルを見て、自分には受け入れられない、と思う本もあるかもしれません。しかし様々な考え方を知ることで、視野も広くなり多角的に物事を考えられるようになります。これからを生き抜く社会人の方、未来を担う子供達を育てる社会人の方にオススメしたい本ばかりです。

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