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【イジメ 本 おすすめ】差別の本質について考えさせられる本。小中学生にもよんで欲しい。

  出る杭は打たれるといいますが、他人と違うと人は自分の存在を危うい立場に追い込まれるのか悲しいことに他者を排除しようとします。

どれだけ文明が進化しても、性別や人種、セクハラやパワーハラスメント、ドメスティックバイオレンスといった立場の上下を利用した弱いものイジメがなくならないのが悲しい現実。自分がされたらいやなことはしない、というのは幼稚園で習うことなのに。集団から孤立したくないという理由で加害者側に立つ無関心な人もいます。

一人一人が常に「違いを受け入れる、受け入れてもらう」という考えを持つことが大切だと思います。そんな差別について考えさせられる本を紹介いたします。どんな立場にいる人にも読んでいただきたい本です。

 

エイジハラスメント

エイジハラスメント (幻冬舎文庫)

 内館 牧子(著) (幻冬舎)
 「40歳を超えたら女じゃない」なんて女性の年齢を差別的にとらえる傾向が日本でもまだあります。主人公は34歳女性、子持ち。若さと美貌だけでは勝てないなど女性同士でのマウンティングもあり、自虐ネタを言わないと「もういい年なのに恥ずかしい」と言われる始末。年齢にとらわれない生き方を考えさせられる小説です。ドラマ化もされていたので、ドラマを見逃した方も是非。二時間ドラマのようにスラスラ読めます。

 

みえるとか みえないとか

みえるとか みえないとか

ヨシタケシンスケ(著) (アリス館)

 宇宙飛行士のぼくは三つ目の宇宙人のいる星へ。目が二つだと不便だとか可哀そうといわれるけど・・・。目の見えないひと、見えるひと。感じ方が違うだけで共に生きている。なにが「普通」という基準なのか改めて考えさせられる絵本です。違うことを面白いと思える大人になれるように子どもたちにも読んでほしい絵本。もののみかたがクリアになる一冊です。

 

わたしたちだけのときは

わたしたちだけのときは

 デイヴィッド・アレキサンダー・ロバートソン(著) (岩波書店)
 カナダ政府がおこなった先住民族への同化政策。制服を着せられ、母国の言葉を話すことを禁じられ、髪を切られてしまいます。キリスト教を信仰させ、文明こそが正義だと信じたからこその行為ですが、子どもだったおばあちゃんは制服に色とりどりの葉っぱをつけて抵抗します。文化の尊重がどうあるべきか考えさせられる絵本です。

 

 某ドキュメント番組が障がい者を美化しすぎているなどと話題にあがりましたが、まだまだ「異なるひと」は腫れものにさわるように扱われたり、職種を選べなかったりと社会的理解が足りていないもの。一人一人が自分のことのように問題を考えることから本当の意味での平等がかなう日がくるのかもしれません。

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