ヨチヨチ歩く可愛らしい姿、じぃっと一点を見つめて空を見上げている姿、まんまるのおめめと素っ頓狂な表情。打って変わって、水の中では優雅にきびきびと泳ぐ様子。
そのギャップにも心打たれてしまうペンギン。子どもたちにも大人にも大人気のペンギンが登場する本を紹介いたします。夏の暑い時期にもおすすめしたい涼し気な本です。
まちがいペンギン
ジャン‐リュック クードレイ(著) (河出書房新社)
人間が抱いているペンギンへの固定観念を「それはまちがい」と覆してくれるシュールな絵本。見開き2ページで、左側には常識、右側には実態が描かれている。面白すぎて本当はどうなのか思わずググってしまいます。どこかひょうきんでユーモアあふれるイラストが欧州風のジョークをより魅力的にみせてくれます。
世界で一番美しいペンギンの世界
アレックス・ベルナスコーニ(著) (エクスナレッジ )
厳しい自然環境、最果ての地南極で撮影された野生動物写真家として様々な賞を受賞した著者による写真集。臨場感あふれる撮影現場のルポルタージュも収録されており、ペンギンの野性味溢れる姿を堪能できます。険しい寒さや高くそびえる山に囲まれた南極。そんな厳しい環境でも命をつないできたタフさを愛らしい姿から感じ取れる写真集です。
ペンギンのペンギン
デニス トラウト(著) (中央公論新社)
白と黒の怪しい奴ら、飛べない鳥ペンギン。無表情で謎に包まれた存在だからこそ気になるペンギン。脱力系ペンギンに会いたいなら是非この一冊を。アイロニーに溢れたオトナのためのナンセンス本。くすくすと笑ってしまう本です。
谷川俊太郎さんによる翻訳がセンス良く、思わず本気にしてしまいそうになります。
ペンギンのキャラクターは現代でも多く存在し、燕尾服を着た紳士に見えるという声も。文学界でも深く愛されてきた不思議な魅力のあるペンギン。ペンギン好きのお友達へのプレゼントにもおすすめです。