みなさんは小さい頃に犬や猫が飼いたいと親にねだったことはありませんか。
返ってくる返事は、どうせ世話をしないだろうとか、死んだときに悲しいからやめておけとか言われますよね。
でも、今回紹介するようなストーリーがその後に待ち受けているとしたらどうでしょう。
『天使のかいかた』
著・なかがわちひろ
ペットがほしいなと思っているのに、ママはだめっていいます。だから、ようちゃんは犬を、たかしくんはハトを、のんちゃんはチャボを、かずのりくんはカメを飼っているのに、さちは、なにも飼っていませんでした。
ところがある日、さちは、野原で小さな天使を拾いました。でも、天使ってどうやって飼うんでしょう?天使はなにを食べるのでしょう?天使本人に聞いてみました。こたえは「おはなし」。天使は、さちがドキドキしたときの「おはなし」が、とくに好きなんですって。
著者は、翻訳家として活動する一方、本書のような創作もあります。やわらかいピンクを基調としたおしゃれな造本で、女の子に人気でオススメですよ。
『ねこのパーキンスのおみやげ 目の不自由な子とねこの話』
著・リンド・イェトマン
みなさんはペットを飼っていますか?いつもいっしょにいるペットでも、家族で旅行するときは、人に預けることもありますね。帰ったとき、もしもそのペットが、そっくりだけど違うものに入れ替わっていたら、あなたは見分けられますか?
旅行から帰ったデイビッドは、大事なねこのパーキンスを抱いたとき、このねこ、パーキンスじゃないと叫んでしまいました。デイビッドは目が不自由なので、手でものを感じることができます。
手ざわりから、はっきり違うと分かったのです。ネコの名前は、目の不自由な主人公にとって大切な、パーキンス点字機からとったものです。
『犬のことばが聞こえたら』
著・パトリシア・マクラクラン
パパが、家族を残して家を出ていきました。ママは、ウィリアムとエリナを連れて動物保護センターにいき、犬を4匹とネコを1匹もらってきました。家の中は、犬とネコでいっぱいです。エリナがおもちゃの魔法の杖をさっと振ると、犬たちがいっせいにおすわりをしました。
エリナは、犬のことばがわかるようなのです。ウィリアムにはわからないのですが、エリナだけでなく、おばあちゃんにも聞こえるみたい。これって魔法?
イヌとネコのおしゃべりがユーモラスで、楽しい一冊です。登場人物もかなり個性的なので、見た目の印象よりも読書力が必要かもしれません。
一般に、世の親たちの大半は、ペットを飼いたいと言っても、あまり快い返事を返してくれませんね。
でもペットを飼うことによってこんなメリットがあるんだよと、説明できたらもしかしたら親を説得できるかもしれませんよ。