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【老後 本 おすすめ】老後生活に不安がある社会人に、人気書籍3選

インターネットや新聞、雑誌など様々な情報ツールで取り上げられることが多い老後の問題を読んで、漠然とした不安を抱えている働き盛りの社会人も多いのではないでしょうか。

老いた時に自分や家族、国がどうなっているのか、考え始めるとキリがありません。しかしこれらの問題は自分ではコントロールできないこともあり、今から悩んだところで納得できる解決方法を導くことは難しいでしょう。

不安が少しでも軽くなるように、若い頃からバリバリと仕事で活躍されていた諸先輩たちが老後の現実をどのように受け止めたのか、様々な視点で書かれている本をご紹介します。

 

「九十歳。何がめでたい」

九十歳。何がめでたい

暗く考えがちな老後の生活ですが、捉え方によって楽観的に楽しむこともできるようです。佐藤愛子著「九十歳。何がめでたい」は、数々の賞を受賞してこられた著名な作家である著者が、面白おかしく老後の現実を書いた本です。

ご本人は面白おかしく書くつもりはなく、冷静にご自分の諸々の変化について思ったままを書いていらっしゃるのだと思いますが、魅力的な文章で読む人を惹きつけます。この本を読むと、老いるとこんな風に感じるんだなと言うことがよくわかります。また、この本は特に高齢の方々から共感を得ることが多いようです。この本で書かれていることを同じように感じているお年寄りが多いからではないでしょうか。

 

「人生の選択いいものだけを選ぶことはできない」

人生の選択―いいものだけを選ぶことはできない

曽野綾子著

著者の過去の出版物のまえがきやあとがきが集められた本です。それぞれの本を読んでいなくても、この著者のファンではなくても、この本から得られることはたくさんあります。

カトリック教徒としての活動や、社会的に要職に就くなど活発に活躍なさってこられた著者ですが、このような著名な方でも、40歳頃には自分の老人像を考えていらっしゃったようです。

この本の中の「どういう年寄りになりたいか-私の老化予防法」と、そのメッセージの24年後に書かれた「老いの狡さと楽しみ-人生最後の見せどころ」を読むと、若い頃に考えていたことと、実際に老いた時に感じたことが書かれており、今同じように悩んでいる40歳前後の社会人にとっても参考になります。

また、何らかの困難に直面している方には「明日になれば-立ち直る力」や「幸福になる道は誰も教えてくれない-人生の解釈はさまざま」がおすすめです。うつ体験者としてどのようにうつから脱出したのか、などもこの本の中で書かれています。

 

「一〇三歳になってわかったこと」

一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い (幻冬舎文庫)

篠田桃紅著「一〇三歳になってわかったこと」は、大正生まれでまだ女性の社会的進出が珍しかった時代にアメリカで認められ、その後も各国で作品を発表している著者が書いた本です。

世間で言われている常識に捉われず、自分で自分の人生を決めていく「自分の心が自分の道をつくる」と言うことを教えてもらえる貴重な一冊です。既に百歳を過ぎてもしっかりした言葉で伝えられるのは、きっと著者が若い頃から世の中の情報などに惑わされず、ご自分の意志を明確にして生きてこられたからに違いありません。世間一般の常識に捉われて自分の道を踏み出せない社会人、40代・50代になって今後の人生に不安を感じている方におすすめの本です。

 

興味深いのは、若い頃からご活躍なさっていて恐らく老後は仕事をしなくても経済的には安泰だろうと思われるような方々が、老いても仕事を続けていらっしゃることです。

年老いても続けられる仕事だからと言うことだけではなく、ずっと続けたいと思える仕事を見つけ、戦争など様々な困難に直面しても淡々と生きてこられた諸先輩の言葉は、老いる不安がある社会人たちを勇気付けてくれます。情報が氾濫している現在では、どのような情報を信じたら良いのかわからなくなることも多いですが、実際に経験なさった方からのメッセージはこれから老いを迎える人たちの励みになります。

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