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【昆虫学】 昆虫好き必見、読んで面白かった本10選【研究者の物語からエッセイまで】

昆虫をただ「見る」だけでなく、その生態・歴史・研究者の思索まで味わいたい人へ。この記事では、図鑑では得られない「昆虫をめぐる物語」「研究の舞台裏」「自然観察の楽しさ」が伝わる良書を10冊紹介する。Amazonで買えるものを中心に選んだ。

 

おすすめ書籍10選(図鑑以外)

以下、それぞれの本について、特徴・刺さる読者像・おすすめポイントを記す。

1. 昆虫学事始 ~日本の昆虫研究を支えた人々~(青土社)

明治〜昭和を舞台に、日本の昆虫研究を牽引した「虫屋」たちの奮闘を描く伝記/歴史的ルポ。標本製作、図鑑編集、『昆虫記』翻訳など、研究の裏側が生き生きと語られている。

 

 

昆虫研究の歴史を知りたい人、あるいは「昆虫好きだけれど研究者になった人たちの物語を知りたい」人に響く本。

おすすめポイント:研究者の苦労や情熱が伝わる。昆虫学を志す動機や背景を感じられ、「自分もやってみたい」と実感を持てる。

2. 昆虫研究ハンドブック(田中誠二 著)

昆虫の採集法、標本作製、観察・実験技法、研究デザインなど、実践的なノウハウをまとめたハンドブック。 

 

 

観察・研究を始めたい人、フィールドワークを重視したい人に最適。

おすすめポイント:言葉通り「手を動かす」ための道具箱になる本。実験や調査の設計段階でも参照できる。

3. 虫ってやっぱり面白い! 虫たちの生き方事典(小松 貴 著)

著者が自身の観察・研究経験をもとに、63種を厳選し、その生態・進化・形態をわかりやすく解説。最新の発見も織り交ぜている。

 

 

一般読者〜昆虫愛好家に向く。「図鑑ほど体系的ではないが、物語性・興味深さを重視した読み物」が欲しい人に。

おすすめポイント:エピソード中心で読みやすい。図鑑でボンヤリしか見えてこなかった「なぜそうなったか」が想像できるようになる。

4. 昆虫館はスゴイ!(全国昆虫施設連絡協議会 編)

各地の昆虫館を舞台に、スタッフの視点や展示の舞台裏、標本の保全、来館者との関わりなどを記したドキュメンタリー風の一冊。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}

博物館・施設運営に興味がある人、展示や普及活動にも関心を持つ人に。

おすすめポイント:普段見られない展示館の現場が覗ける。標本・展示・教育を統合する観点を持てる。

5. 虫のオスとメス、見分けられますか?(森上信夫 著)

昆虫の性差(オス/メスの違い)に焦点をあてた解説書。形態差の見方・進化的意義なども含めた内容。 

 

 

昆虫の性や繁殖戦略に興味がある人、標本観察でオス・メスを判断したい人に。

おすすめポイント:実用性と教養性を併せ持つ。双性・性選択の話など、読み物としても興味深い。

6. 昆虫未来学 四億年の知恵に学ぶ(藤崎憲治 著)

昆虫進化を時間軸でたどりながら、未来の環境変化への応答や知見を探る。生物多様性・進化論の観点を強めに持つ本。

 

 

進化・生態・環境科学を絡めて昆虫を見る視点を持ちたい人に。

おすすめポイント:昆虫を通じて環境・進化・未来問題に思いを跳ね返す観点が得られる。

7. バッタを倒しにアフリカへ(前野ウルド浩太郎 著)

著者が東アフリカで体当たりのフィールド研究を行いながらバッタの生態を調べる記録。「生命のしぶき」が感じられる科学エッセイ風ノンフィクション。 

 

 

科学の現場、冒険感、観察の醍醐味を感じたい人に。

おすすめポイント:文章が熱い。研究者の苦労・発見・自然との対話がリアルに伝わる。

8. 自然、人間、そして昆虫:養老孟司 × 奥本大三郎『ファーブルと日本人』

著名な生物学者・思想家が『昆虫記』(ファーブル)を起点に、「自然と人間」の関係、教育観、環境問題などを対談形式で語り合う。 

 

 

思想・哲学・生物観を絡めた読み物を求める人、教養的対話を好む人に。

おすすめポイント:昆虫を媒介にして人間・文明を見直す視点が得られる。読み応えと示唆に富む対話。

9. 虫ガール ほんとうにあったおはなし(ソフィア・スペンサー、マーガレット・マクナマラ 著)

実話をベースにした「虫好き少女」の成長物語。日常の観察、虫との出会い、挫折と発見が描かれる。

 

 

子ども〜若い読者、また虫好きでストーリー性のある本を読みたい人に。

おすすめポイント:物語性と情緒性が強く、虫との関わりを感覚的に味わえる。

10. 虫を観る、虫を描く 標本画家 川島逸郎の仕事(川島逸郎 著)

標本画家である著者が、昆虫をどう「観て」「描くか」の視点を語る画文集的な一冊。観察眼・描画技法・表現の思想などが詰まっている。

 

 

昆虫絵を描きたい人、観察スケッチや標本アートに興味ある人に。

おすすめポイント:美意識と科学性の融合。見る→描く→味わう循環を深めてくれる本。

関連グッズ・サービス

上記の本を補強する、昆虫をより深く楽しむためのグッズ・サービスを紹介する。

  • 捕虫網・観察キット:夜間採集やライトトラップ用具。フィールド観察を支える実践用具。
  • 顕微鏡・ルーペ:微細構造を見るための拡大観察装置。昆虫学ではあったほうが観察幅が広がる。
  • 標本箱・乾燥剤・ラベル資材:採集後の管理・保存用具。長く保存できるように。
  • 博物館・昆虫館入場券・ガイドツアー:現地展示やスタッフの解説で実物を直に見る体験。
  • 昆虫観察アプリ・データベース(iNaturalist・地域昆虫DBなど):写真による同定支援や発見記録に使える。

まとめ:図鑑以外で得られるもの

図鑑が「知る」ための確かな道具なら、今回紹介した本は「感じる」「考える」「動く」ためのパートナーだ。昆虫の進化・生態・研究者の物語・表現など、多方向から昆虫という世界を味わえる。まずは一冊、興味の湧いたテーマの本から手に取ってみてほしい。

  • 歴史・伝記を読みたいなら → 『昆虫学事始』
  • 観察・研究法を学びたいなら → 『昆虫研究ハンドブック』
  • ストーリーやエッセイを楽しみたいなら → 『バッタを倒しにアフリカへ』等
  • 視点を広げたいなら → 『自然、人間、そして昆虫』

昆虫本は、読むたびに新たな発見を与えてくれる。あなた自身の「好き」が次の一歩を導いてくれるだろう。

よくある質問(FAQ)

Q: このジャンルの本は初心者でも読める?

A: 多くは平易な文章で書かれており、図鑑をある程度見た経験があれば理解しやすい。専門用語が出ても、用語解説がある本を選べば無理なく読める。

Q: まず手を出すならどの本から?

A: 研究より読み物重視なら『昆虫学事始』や『虫ってやっぱり面白い!』、実践志向なら『昆虫研究ハンドブック』がおすすめ。

Q: 新刊/最新版をどう確認すればよい?

A: 出版社サイトやAmazon出版日をチェックする。特に分類や知見が変わる分野なので、新版リリース状況を確認すること。

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