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【手編みマフラー本おすすめ】初心者が編み切りやすい編み方本10選

手編みマフラーの本は、かわいい完成写真だけで選ぶより、「作り目から仕上げまで迷わず進めるか」で選ぶほうが失敗しにくい。初心者なら、太めの糸で編める本、写真解説が多い本、マフラー以外の小物へ進みやすい本を順に見るといい。

この記事では、初めて棒針を持つ人向けの入門書から、短期間で編める本、模様編み、スヌード、かぎ針の小物本まで紹介する。毛糸を選び、ひと目ずつ編み地が伸びていく時間まで含めて、冬を少し自分の手に戻すための読書案内だ。

 

 

読む目的別の入り口

マフラーはまっすぐ編むだけに見えるが、本によって向いている人がかなり違う。最初の一本を完成させたいのか、短期間で形にしたいのか、模様やかぎ針まで広げたいのか。いまの自分の状態に近い入口から選ぶと、途中で毛糸を袋にしまい込まずにすむ。

マフラー編みの本を選ぶ前に知っておきたいこと

マフラーが初心者向きと言われるのは、形がまっすぐで、サイズの失敗が服ほど大きく出にくいからだ。セーターのように肩幅や袖丈を合わせる必要がなく、帽子のように頭周りのフィット感で悩む場面も少ない。多少端が波打っても、首に巻けば使える。この「少し不揃いでも成立する」余白が、最初の手編みにはありがたい。

ただし、簡単そうに見える本でも、初心者がつまずく場所は決まっている。作り目のゆるさ、表編みと裏編みの向き、端の目の扱い、糸を替えるところ、最後の伏せ止め、糸始末。完成写真だけではわからない部分だ。最初の一冊では、作品数の多さよりも、手元写真や基礎説明がどれだけ丁寧かを見たほうがいい。

早く達成感がほしいなら、太めの糸と太めの針を使う作品が向いている。ひと目が大きいので、数段編むだけで編み地が伸びる。夜に少し編んだだけでも「進んだ」と感じやすい。反対に、細い糸で繊細な模様を編む本は仕上がりが美しいぶん、最初から選ぶと距離が長く感じることがある。

棒針とかぎ針の違いも、最初に軽く押さえておきたい。棒針は、やわらかく伸びのある編み地を作りやすく、長いマフラーに向く。かぎ針は一本の針で編めるので道具が少なく、模様の切り替えや小物展開がしやすい。どちらが上というより、仕上がりの表情が違う。首にふんわり巻きたいなら棒針、少し厚みや模様を楽しみたいならかぎ針も候補に入る。

プレゼント用に編むなら、デザインだけでなく肌触りと重さが大事だ。首に直接触れるものは、少しのチクチクでも使われなくなる。幅が広すぎると重く、長すぎると巻きにくい。相手のコートの色、通勤で使うのか、休日に使うのか、寒がりなのか。そういう現実的な想像をしてから本を開くと、作品選びが一段落ち着く。

最初の一本は、完璧でなくていい。端の目がゆるんでも、段数を数え間違えても、ほどいて戻るうちに少しずつ手が覚える。毛糸玉が膝の上で転がり、針先が小さく鳴り、編み地が少しずつ長くなる。手編みマフラーの楽しさは、完成品だけでなく、その遅い時間の中にもある。

マフラー編み方本おすすめ10選

1. はじめてさんの手編みレッスン マフラーと帽子&こもの(日本ヴォーグ社/単行本)

最初の一冊として置きたいのは、作品の華やかさよりも「手が止まりにくい」本だ。『はじめてさんの手編みレッスン マフラーと帽子&こもの』は、タイトル通り、編み物をこれから始める人に向けた入口の本として使いやすい。マフラーだけでなく帽子や小物まで含まれているので、一本編んで終わりではなく、冬小物へ少しずつ広げていく流れが作れる。

初心者が最初につまずくのは、作品選びよりも、作り目に入る前の手の置き場だ。糸をどの指にかけるのか、針をどの角度で入れるのか、目がゆるすぎるのかきつすぎるのか。言葉だけで説明されると急にわからなくなる部分を、入門書は写真の力で補ってくれる。手元を見比べながら進められる本は、動画を止めたり巻き戻したりする感覚に近い。

この本が向くのは、「編み物を始めたいけれど、何を買えばいいのかも不安」という状態の人だ。すでに模様編みをしたい人には少し基本寄りに感じるかもしれないが、最初の一本を編み切るには、その基本寄りであることがむしろ強い。表編み、裏編み、まっすぐ編む感覚が身体に入ると、次の本で編み図を見るときの怖さがかなり減る。

マフラーは、同じ動きを長く続ける作品でもある。だから、最初から難しい技法を詰め込むより、「今日は十段だけ進めよう」と思える本のほうが続く。仕事や家事のあと、机の上に毛糸と針を出し、写真の手元を見ながらゆっくり編む。目がそろわなくても、昨日より少しだけ長くなった編み地が残る。その小さな前進が、手編みを趣味に変えていく。

一本目のマフラーを完成させたあと、帽子やこものへ進める点もいい。マフラーで覚えた編み地が、別の形になると、同じ針の動きでも見え方が変わる。初めての人には、まずこの本で「編み物は自分にもできる」という感覚を持ってほしい。

2. 新装版 手あみのマフラー 3日で完成(主婦の友社/ムック)

編み物を続けられるかどうかは、最初の完成体験にかなり左右される。『新装版 手あみのマフラー 3日で完成』は、その完成までの距離を短くするための本だ。じっくり技法を積み上げる本というより、まず一本、首に巻けるところまでたどり着くための勢いをくれる。

「3日で完成」という言葉は、編み物に慣れた人なら軽く聞こえるかもしれない。けれど初心者にとっては、完成が近いことそのものが大きな支えになる。細い糸で長いマフラーを編んでいると、数時間編んでもあまり進んでいないように見える。その距離感で心が折れることは多い。太めの糸でざくざく進む作品は、編み地が目に見えて伸びるので、手を動かす理由が途切れにくい。

この本は、プレゼントまで日数が少ない人にも向いている。ただし、急いで編むときほど、デザインは欲張らないほうがいい。複雑な模様より、色と糸の質感で見せるシンプルなマフラーのほうが、仕上がりも使いやすさも安定する。相手が日常で巻くことを考えるなら、派手な編み目より、コートに合わせやすい幅や色のほうが大事になることもある。

短期間で編む本は、初心者に「編み物は終わる」という感覚を教えてくれる。編みかけのまま袋に入っている毛糸は、見るたびに少し気が重くなる。反対に、一度でも最後まで編めると、次はもう少し細い糸にしよう、模様を入れよう、色を変えようと考えられるようになる。

年末に急に寒くなった日、週末だけで何か作りたい夜、誰かに渡す日が近づいているとき。この本は、完璧な練習帳というより、手編みの最初の成功体験を作る本として効く。まず一本仕上げたい人は、難しい本で立ち止まるより、こういう近いゴールの本を選んだほうがいい。

3. 最新版 棒針あみのマフラー、帽子+小もの(主婦の友社/ムック)

マフラーを一本編んだあと、同じ冬のうちに帽子や小物へ進みたいなら、『最新版 棒針あみのマフラー、帽子+小もの』が使いやすい。棒針編みの冬小物をまとめて見られるので、マフラーだけで終わらず、手の動きを別の形に応用する流れが作れる。

棒針編みの面白さは、同じ毛糸でも編み方によって表情がかなり変わるところにある。ガーター編みなら厚みが出て、メリヤス編みならすっきり見える。ゴム編みは伸縮があり、首元や帽子に向く。マフラーは長い面で編み地を見る作品なので、その違いを体感しやすい。編んだものを広げたとき、編み目の並びが布のように見えてくる瞬間がある。

この本は、最初から一冊を基礎書として読み込むというより、「冬小物をどう組み合わせるか」を考える本として向いている。マフラーと帽子を同じ系統の糸でそろえる。家族用に色を変える。自分用には少し明るい色、プレゼント用には落ち着いた色を選ぶ。作品が複数あると、そういう冬支度の想像がしやすくなる。

一本目のマフラーを編んだあとに起きやすいのは、「次に何を作ればいいのかわからない」という空白だ。基礎は少しわかった。でもセーターはまだ遠い。そういうとき、帽子や小物はちょうどいい距離にある。マフラーより短く完成し、身につける場面も多い。手編みの楽しさを、生活の中で見える形に増やしていける。

寒い朝、引き出しから自分で編んだマフラーと帽子を一緒に取り出す。編み目の癖が少し残っていても、既製品とは違う手の記憶がある。マフラーを入口にして、冬の装いを少しずつ自分で作りたい人に合う本だ。

4. かわいい模様編み小もの(主婦と生活社/単行本)

まっすぐなマフラーに慣れてくると、次に欲しくなるのは編み地の表情だ。『かわいい模様編み小もの』は、ただ長く編むだけでは物足りなくなった人が、模様の入り口へ進むための本として使える。小物中心なので、いきなり長いマフラー全体に模様を入れるより、失敗の負担が少ない。

模様編みの楽しさは、数段編んだあとにふっと浮かび上がる。縄のようにねじれる線、ぽこぽことした凹凸、透かし模様の小さな穴。糸だけで影ができ、編み地にリズムが生まれる。単純な表編みと裏編みの組み合わせでも、手元に立体感が出てくると、急に「自分は布を作っているのだ」と感じられる。

とはいえ、模様編みは初心者を急に突き放すこともある。編み図の記号が増え、段ごとの確認が必要になり、数え間違えると模様がずれる。だからこそ、小物で試す意味がある。短い距離で模様の仕組みをつかみ、ほどいても戻りやすいサイズで練習できる。マフラーに応用する前の準備としてもちょうどいい。

この本は、見た目をかわいくしたい人だけでなく、色に頼りすぎず編み地で変化を出したい人にも向く。落ち着いた色の糸でも、模様があれば首元や手元に陰影が出る。無地のコートに合わせるマフラーを編むなら、派手な色よりも、編み地の凹凸で見せるほうが長く使いやすい場合もある。

「次は少し凝ったものを作りたい」と思ったとき、最初から難しい大物に行かず、この本のような小物で模様の感覚をつかむ。そうすると、次にマフラーを編むときの選択肢が増える。手編みを、ただの防寒具から、糸の表情を選ぶ楽しみに変えてくれる一冊だ。

5. はじめて編む帽子 マフラー スヌード simple basic knit(ノーブランド品/単行本)

マフラーを編みたい人の中には、長いものを最後まで編む自信がない人もいる。そんなとき、スヌードという選択肢がある。『はじめて編む帽子 マフラー スヌード simple basic knit』は、マフラーだけにこだわらず、首元の冬小物をシンプルに作りたい人に向く本だ。

スヌードは、巻き方を考えなくていい。首に通すだけで形が決まり、風の強い日にもほどけにくい。通勤、買い物、子どもの送迎、犬の散歩のような、外に出る前の数分が慌ただしい場面では、マフラーより使いやすいこともある。編み物本を選ぶときも、「編めるか」だけでなく「完成後に本当に使うか」を考えると、スヌードが候補に入ってくる。

simple basic knitという言葉の通り、こうした本は凝った技法よりも、日常で使える形を重視したい人に合う。太めの糸でざっくり編める作品なら、編み地の進みも早く、完成までの気分が途切れにくい。初めての人が「今年中に身につけたい」と思うなら、細かい技法を増やすより、形がすぐ見える本のほうが続く。

ただし、ざっくりした冬小物は毛糸選びで印象が大きく変わる。柔らかい糸は肌あたりがよい一方で伸びやすく、硬い糸は形が出る一方で首元に重く感じることがある。作品写真だけでなく、糸の太さ、完成サイズ、巻いたときの厚みを想像しながら読むといい。初心者ほど、デザインよりも肌触りで満足度が変わる。

早く完成させて、すぐに使いたい。細かい技法より、冬の朝に首へ通せるものがほしい。そういう状態の人には、この本のようなシンプルな帽子・マフラー・スヌード本が合う。編み物を、勉強ではなく生活の道具として始めたい人の入口になる。

6. ベストセレクション! リクエスト版 手編みの帽子・マフラー・スヌードBOOK(日本ヴォーグ社/単行本)

誰かに贈るために編むなら、作品数やデザインの幅がある本が使いやすい。『ベストセレクション! リクエスト版 手編みの帽子・マフラー・スヌードBOOK』は、帽子、マフラー、スヌードをまとめて見ながら、相手に合う冬小物を選びたい人に向く。自分用より、プレゼント用の候補を比較したいときに力を発揮する本だ。

手編みの贈り物は、気持ちが強く出る。だからこそ、相手が日常で使えるかどうかを冷静に見る必要がある。凝った模様、かわいい色、太くて暖かそうな糸。編む側には魅力的でも、受け取る人の服装や生活に合わなければ、しまわれてしまう。プレゼント用には、少し控えめで、巻きやすく、重すぎないものが長く使われやすい。

この本のように、帽子・マフラー・スヌードを一冊で見られると、「マフラーを贈る」と決めつけずに選べる。相手がすでにマフラーを何本も持っているならスヌードのほうが新鮮かもしれない。自転車に乗る人なら、ほどけにくい首元小物が便利かもしれない。寒がりなら帽子との組み合わせも考えられる。作品の比較は、そのまま相手の冬を想像する時間になる。

リクエスト版という性格もあり、定番感のある冬小物を探す人に向く。奇抜なものを一つ作るより、使いやすい形から選びたいときに安心感がある。編む前に、相手のコートの色、よく着る服、通勤か休日か、洗濯や手入れを気にする人かどうかまで考えると、作品選びはかなり具体的になる。

誰かのために編む時間は、ただの作業ではない。毛糸を選ぶ段階から、その人の寒い朝や帰り道を思い浮かべることになる。手編みを「気持ちの押しつけ」ではなく、「ちゃんと使ってもらえる贈り物」にしたい人に、この本は合う。

7. SELECT COLLECTION セレクトコレクション 手編みのマフラー(朝日新聞出版/アサヒオリジナル)

マフラーだけに集中して選びたいなら、『SELECT COLLECTION セレクトコレクション 手編みのマフラー』が候補になる。帽子や小物に目移りせず、幅、長さ、模様、色の違いをマフラーという一つの形の中で比べられる本だ。自分用にも、家族用にも、プレゼント用にも、まず「どんな一本にするか」を考えたい人に向く。

マフラーは、形が単純なぶん、細部の差がそのまま印象になる。細いマフラーはすっきり見える。幅広のものは暖かく、装いの中で存在感が出る。長めなら巻き方を楽しめるが、重くなりやすい。短めなら扱いやすいが、防寒性は少し下がる。作品を見比べられる本は、そうした違いを確認するのに役立つ。

手編みのマフラーというと、どうしても「かわいい」「ほっこり」という方向に寄りがちだ。けれど、色を抑えたり、編み地をシンプルにしたりすれば、大人の服にもなじむ。ネイビー、グレー、ブラウン、生成りのような色は、同じ編み方でもかなり印象が変わる。模様を入れるなら、色は抑える。色を出すなら、編み地はシンプルにする。そういう引き算も、マフラー選びでは大切だ。

この本は、一本目を完全な入門として編むより、少し作品を比較しながら選びたい人に合う。最初の手順を学ぶ本というより、マフラーという形の中で、自分の好みや用途を探す本だ。家族に編むなら誰にどの幅が合うか、男性向けならどの色なら使いやすいか、通勤用ならどの厚みが邪魔にならないか。そういう現実的な判断がしやすい。

冬のコートの襟元に、どんな色があると落ち着くか。自分の手で編むなら、どこまで飾りを入れるか。マフラーだけに向き合いたい人にとって、こういう特化型の本は頼りになる。二本目、三本目を編みたい人にも向いた一冊だ。

8. 新版 これ1冊できちんとわかる 棒針編みの基本BOOK(マイナビ出版/単行本)

マフラー作品集ではないが、手編みを長く続けたいなら早めに持っておきたいのが基本書だ。『新版 これ1冊できちんとわかる 棒針編みの基本BOOK』は、作り目、表編み、裏編み、増し目、減らし目、伏せ止め、はぎ、とじ、糸始末といった棒針編みの土台を確認するための本として役に立つ。

初心者が作品集で迷うのは、作品そのものよりも、本に当然のように出てくる言葉のほうだ。ゲージ、目数、段数、号数、編み図記号。最初は暗号のように見える。作品ページには詳しく説明されていないことも多いので、基本書が一冊あると、わからない言葉が出るたびに戻る場所ができる。

この本が特に効くのは、一本目を編んでみたあとだ。最初から基本だけを読むと退屈に感じるかもしれない。けれど一度でも「目を落とした」「端がゆるい」「なぜか目数が増えた」という経験をすると、基本書の説明が急に自分ごとになる。失敗の理由がわかると、ほどくことも怖くなくなる。

マフラーは単純な作品だからこそ、基礎の差が見えやすい。端の目が整っているか、目の大きさがそろっているか、伏せ止めがきつすぎないか。首に巻けば多少のゆがみは気にならないが、「もう少しきれいに編みたい」と思ったとき、基礎を見直す本があると伸びる。

作品写真を眺めて気分を上げる本ではなく、作業中に何度も開く道具に近い一冊だ。編み物を一冬の気まぐれで終わらせず、来年も別のものを編みたい人は、作品集と一緒に基本書を置いておくといい。マフラーを編み切ったあと、手元の癖を整えたいときに頼れる本だ。

9. かぎ針で編む 帽子・マフラー・スヌード(日本ヴォーグ社/applemints)

棒針で目をそろえるのが苦手な人や、針一本で気軽に編みたい人には、かぎ針の本も選択肢に入る。『かぎ針で編む 帽子・マフラー・スヌード』は、首元の冬小物をかぎ針で作りたい人に向く本だ。棒針とは違う、少し厚みのある編み地や模様の変化を楽しめる。

かぎ針編みは、細編み、長編み、方眼のような模様、ネット状の透け感など、編み方によって表情が大きく変わる。棒針のなめらかな布地とは違い、編み目が一つずつ輪郭を持ちやすい。マフラーやスヌードにすると、カジュアルでしっかりした印象になりやすい。手元で形が立ち上がる感覚も早い。

また、かぎ針は道具が少ない。針一本と毛糸があれば始められ、途中で休むときも比較的扱いやすい。バッグに入れておき、待ち時間に少しだけ編むような使い方もしやすい。長い棒針を広げる場所がない人や、家の外でも少し手を動かしたい人には、この気軽さが合うことがある。

ただし、かぎ針の編み地は棒針より厚みが出やすい。首に巻くものなら、糸の太さと完成サイズに注意したい。厚くなりすぎると暖かい一方で重くなり、巻いたときに扱いにくいことがある。軽く仕上げたいなら、長編みや透け感のある模様、柔らかい糸を選ぶなど、作品写真だけでなく使用感を想像しながら読むといい。

棒針でうまくいかなかったから、自分は編み物に向いていない。そう決める前に、かぎ針を試してみる価値はある。道具が変わると、手の相性も変わる。マフラーを別の編み方で楽しみたい人、スヌードや帽子まで軽く広げたい人にすすめたい一冊だ。

10. 大人のかぎ針あみ ウエアと小物60(主婦の友社/ムック)

最後に置くのは、マフラーの先へ進みたい人のための本だ。『大人のかぎ針あみ ウエアと小物60』は、マフラー専用の入門書ではない。だから、初めての一本だけを探している人には少し広く感じるかもしれない。一方で、かぎ針で小物を作る楽しさがわかってきた人には、次の展開が見える本になる。

大人向けのかぎ針あみでは、かわいさだけでなく、実際に身につけやすい落ち着きが大事になる。色が甘すぎないか、模様が服に合わせやすいか、厚みが出すぎないか。小物なら気軽に試せるが、ウエアになると糸の選び方やサイズ感がより重要になる。この本のように作品数が多いものは、マフラーから一歩先へ進むときの視野を広げてくれる。

マフラーを編んだあと、同じ技法で何が作れるのかが見えてくると、編み物は単発の趣味ではなくなる。春先まで使える軽い小物、家で使うもの、少し挑戦したいウエア。季節ごとに糸を替え、色を替え、形を替える。冬の防寒具として始めた手編みが、暮らしの中で使うものを自分で作る感覚へつながっていく。

もちろん、いきなりウエアに挑む必要はない。マフラーやスヌードでかぎ針の手つきに慣れ、小物で模様を試し、余裕が出てきたら少し大きな作品へ進む。その順番のほうが折れにくい。作品数の多い本は、全部編むためではなく、今の自分に合う距離を選ぶために使うといい。

買えばすぐ手に入るものを、あえて時間をかけて作る。その遠回りが苦ではなくなってきたら、手編みはかなり生活に入り込んでいる。マフラーで終わらず、かぎ針の小物やウエアまで広げたい人に、この本は次の地図になる。

関連グッズ・サービス

手編みは、本だけでなく道具の相性で続きやすさが変わる。最初から高価なものをそろえる必要はないが、糸が引っかかる針や、目が見えにくい毛糸を選ぶと、それだけで疲れやすい。まずは扱いやすい道具を少しだけそろえれば十分だ。

棒針・かぎ針

マフラーを棒針で編むなら、使いたい毛糸に合う号数の針を選びたい。太めの糸には太めの針、細めの糸には細めの針を合わせる。かぎ針はグリップ付きだと指に力が入りすぎにくく、長く編む日でも手が疲れにくい。

毛糸

初心者は、中太から極太くらいの、編み目が見えやすい糸から始めると進めやすい。黒や濃紺の細い糸は目が見えにくく、最初の一本には少し疲れる。首に巻くものなので、見た目だけでなく、頬に触れたときの柔らかさも大事にしたい。

段数マーカー・とじ針・メジャー

小さな道具だが、あると仕上がりが安定する。段数を忘れない、糸始末をきれいにする、長さを確認する。こうした作業が楽になると、編み物の時間が少し落ち着く。

電子書籍で編み物本を見比べる

複数の編み物本を見比べたいときは、電子書籍で下読みしてから紙の本を選ぶ方法もある。作品写真をざっと見て、作りたい雰囲気を探す時間にも向いている。

Kindle Unlimited

Audible

まとめ:最初の一本は、難しさより編み切れる距離で選ぶ

手編みマフラーの本選びで大事なのは、いきなり理想の完成写真を追いかけすぎないことだ。最初の一本では、手順が見やすく、糸と針の動きがわかり、最後まで編める距離にある本を選びたい。完成品が一つできると、次の本の見え方が変わる。

迷ったら、作品数の多さよりも、自分が今夜から編み始められそうかで選ぶといい。針を持つ時間が短くても、編み地は少しずつ伸びる。目がそろわなくても、端が少しゆがんでも、首に巻ける一本までたどり着いたら、それはもう冬を越すための自分の道具になる。

よくある質問(FAQ)

Q. 編み物初心者でも、マフラーは本を見ながら作れる?

作れる。最初は、写真解説が多く、作り目から仕上げまで追える本を選ぶと進めやすい。複雑な模様より、表編みやガーター編みなど、同じ動きを繰り返すマフラーが向いている。最初から完璧な編み目を目指すより、首に巻ける長さまで編み切ることを優先したい。

Q. 初心者は棒針とかぎ針、どちらから始めるといい?

まっすぐなマフラーをふんわり編みたいなら棒針が入りやすい。道具を少なく始めたい人、模様の変化を早く楽しみたい人にはかぎ針も向いている。どちらが正解というより、作りたい編み地で選ぶといい。棒針はやわらかく伸びる編み地、かぎ針は輪郭のあるしっかりした編み地になりやすい。

Q. マフラーを編むのにどのくらい時間がかかる?

太い毛糸と太い針を使うシンプルな作品なら、数日で完成することもある。細い糸や模様編みを選ぶと、数週間かかることもある。初心者は、最初から細かい模様に挑むより、進みが見えやすい糸と編み方を選ぶと続きやすい。完成までの距離が短い本は、最初の一本に向いている。

Q. プレゼント用のマフラーは、どんな本から選ぶといい?

シンプルなデザインが複数載っていて、完成サイズを比べやすい本が向いている。相手の服装、よく着るコートの色、通勤で使うのか休日に使うのかを考えて選ぶと失敗しにくい。首に直接触れるものなので、毛糸の肌触りも大切だ。気持ちが伝わるだけでなく、日常で使いやすい一本を目指したい。

Q. 途中で目を落としたり、長さが足りなくなったりしたらどうする?

初心者なら、基本書を手元に置いておくと安心だ。目を拾う、ほどいて戻る、糸を足す、伏せ止めをやり直すといった基本がわかると、失敗が怖くなくなる。自分用のマフラーなら、多少ゆがんでも十分使える。最初の一本は、きれいさより完成を優先していい。

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