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【公衆衛生学を学びたい人へ】役立ったおすすめ関連書10選

 

 

はじめに

公衆衛生学(Public Health)は、「個人の病気」ではなく「集団・社会全体の健康」を扱う学問だ。感染症対策・環境保健・健康格差・医療制度設計・疫学・保健統計など、多様な領域とつながっており、現代社会が直面する課題と密接だ。 この記事では、Amazonで購入できる公衆衛生学の良書を10冊紹介する。私自身、公衆衛生を体系的に学ぼうと思って手に取った本・参考になった本を中心に選んでいる。学び始めや復習、応用にも使えるものをラインナップしたので、あなたのステージに合わせて活用してほしい。

おすすめ本10選

1. 『公衆衛生がみえる 2024-2025(第6版)』/医療情報科学研究所 編

 

医療・保健・福祉・介護スタッフ向け共通テキスト。1000点を超えるグラフ・図表・イラストで視覚化されている。法制度・統計データは 2024年1月時点で最新化。

初めて公衆衛生を体系的に学びたい人向け。国家試験対策にも適する。 視覚的な説明が多く、“文字だけで追う”より理解しやすい構成。制度・統計を忘れがちな人に有効。

2. 『コンパクト公衆衛生学 第7版』/松浦賢長・小林廉毅・苅田香苗 編

 

 

朝倉書店より 2022年11月発行。 B5判、約160ページと比較的軽め。

公衆衛生の基盤(課題・人口・疫学・環境・感染症など)を簡潔に解説。 

全体像を掴みたい人、教科書の補助用に使いたい人に向く。重厚な専門書の入門と復習に便利。 “薄いけれど体系的”という特徴が、学びの負荷を軽くしてくれる。

3. 『図解入門 よくわかる 公衆衛生学の基本としくみ[第2版]』/上地賢・安藤絵美子・雜賀智也 著

 

 

図解アプローチで、公衆衛生学の「基本としくみ」を視覚的にまとまって解説。 秀和システム 新興・再興感染症、健康格差、高齢化、持続可能な保健医療制度など、最新テーマを含む。 秀和システム 専門用語が苦手な人や“視覚で理解したい人”に特におすすめ。入門段階でハードルを下げてくれる。

4. 『衛生・公衆衛生学』

 

新編 衛生・公衆衛生学

新編 衛生・公衆衛生学

Amazon

 

分野横断型に複数著者の論点を扱う本が多く、専門分野(環境衛生、労働衛生、母子保健など)に触れたい人に良い選択肢。 教科書として大学・大学院で採用されている可能性がある。

5. 『公衆衛生マニュアル 2025』

 

 

南山堂の“衛生・公衆衛生学”カテゴリに掲載されているマニュアル書。 南山堂 実務的な内容、現場応用的な知見を含むと予想され、行政・保健所・地域保健を目指す人に役立つ。 最新版をチェックする価値あり。

6. 『演習問題で学ぶ 疫学』

 

 

同じく南山堂のラインナップにある演習書。 南山堂 疫学・保健統計領域の理解を深めたい人に向く、問題・解答形式で学べる構成。 理論をインプットした後、アウトプットする力をつけるのに最適。

7. 『21世紀の予防医学・公衆衛生:社会・環境と健康』

 

 

Web上で公衆衛生書籍紹介に登場する書名。

社会・環境要因と健康の関係を重視しており、“なぜ健康格差が生まれるか”という問いに応える構成を持つ可能性。 公衆衛生を社会科学的視点からも読みたい人にお薦め。

8. 『NEW 予防医学・公衆衛生学(改訂版)』

 

 

こちらも公衆衛生書籍リストで挙げられているタイトル。

改訂版という性格から、近年の制度改正・新しい疫学手法を反映している可能性が高い。 最新知見をチェックしながら学びたい中級者以上に向く。

9. 『公衆衛生学のどこがおもしろいのか』/丸井英二 著

 

 

公衆衛生学の魅力・視点を語る読み物としても親しみやすい。専門書の前に読む「導入としての読み物」として最適。公衆衛生の考え方・世界観を掴む助けになる。 学問というより思考スタイルを育てたい人に向く。

10. 『国民衛生の動向(増刊/厚生の指標版)』(最新号)

 

 

公衆衛生の現状・トレンドを把握する統計資料集として定番。

政策や制度の変化をリアルタイムで追いたい人に重要。論文や報告書と合わせて読むと効果的。 毎年更新されるので、最新版を継続的にチェックするとよい。

関連グッズ・サービス

公衆衛生学を学ぶ上で便利なツール・サービスも紹介する。

  • **電子書籍版**:紙書籍と併用して、出先や移動中に読むのに便利。特に図や表が多い本では拡大・ズームが役立つ。
  • **mediLink(電子テキスト配信・閲覧プラットフォーム)**:『公衆衛生がみえる』などは電子版の配信対応がある。
  • **論文・公的統計データベース**(e-Stat、厚生労働省、WHO、JSTORなど):最新データを補うために活用
  • **疫学・統計ソフト(R, Stata, Python)**:保健統計・解析を自分で手を動かして学ぶため
  • **学会・研究会参加(日本公衆衛生学会など)**:現場研究やコミュニティに接する機会として有用

まとめ:あなたに合う一冊を選ぼう

公衆衛生学の本は、入門〜応用・実務まで幅が広い。

以下は選び方のヒントだ。

初めて学ぶなら → 『公衆衛生がみえる 2024-2025』や『図解入門 … 基本としくみ』

体系的に学びたい/教科書代わりにしたいなら → 『コンパクト公衆衛生学 第7版』

実践・現場応用を重視したいなら → 『公衆衛生マニュアル 2025』や演習書、統計ソフト利用

読み物感覚でも視野を広げたいなら → 『公衆衛生学のどこがおもしろいのか』

公衆衛生は「見えない部分」をいかに可視化し、制度・政策・環境を通じて改善していくかの学問だ。選んだ本とともに、現実のニュース・統計・政策に常に目を向けて学びを深めてほしい。

よくある質問(FAQ)

Q: 公衆衛生学は医学系出身でないと難しい?

A: 必ずしもそうではない。統計・社会科学・政策論・環境科学など多角的な知見が求められるため、理系・文系のバックグラウンドを活かせる分野だ。ただし、疫学・保健統計の基礎を丁寧に固めておく必要がある。

Q: どの順番で本を読んだら効率がいい?

A: まず入門書(図解・視覚重視)を読んで全体像をつかみ、次に教科書的な本(例:コンパクト公衆衛生学)で土台を固める。その後、専門分野や実務書、演習書に進むと理解を着実に深められる。

Q: 最新情報を追うにはどこを見ればいい?

A: 日本では e-Stat、厚生労働省の統計、地方自治体の保健レポート、学会誌(日本公衆衛生学会)などが信頼できる。国際的には WHO、CDC、Lancet Public Health 等。 また、毎年発行される「国民衛生の動向」など統計資料も定点観測に役立つ。

Q: 公衆衛生学を学んでできるキャリアは?

A: 保健所・自治体保健課・疫学調査・政策立案・国際保健機関・NGO・大学研究・健康経営支援など。研究・実践・行政が融合する領域だ。

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