この記事では「保育心理学」の本を20冊紹介する。保育所保育指針のキーワードや“幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿”を土台に、発達理解→観察・記録→実践化の順で並べた。自分も研修や実習の伴走で使ってきて、保護者支援・カリキュラム編成・気になる子の支援案づくりが確実に進んだ本ばかりだ。
- おすすめ本20選
- 1. 保育の心理学ー育ってほしい10の姿
- 2. 保育の心理学(新・基本保育シリーズ 8)
- 3. 保育の心理学 ―実践につなげる、子どもの発達理解
- 4. 保育の心理学(シードブック)
- 5. 保育の心理学[第3版]—子どもたちの輝く未来のために
- 6. 保育の心理学演習ブック[第2版](よくわかる! 保育士エクササイズ 4)
- 7. 実践に活かす保育の心理学
- 8. 子どもの姿から考える 保育の心理学
- 9. よくわかる保育心理学(やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)
- 10. 新・育ちあう乳幼児心理学――保育実践とともに未来へ(有斐閣コンパクト)
- 11. 保育の心理学(寺見 陽子)
- 12. 保育の心理学(保育士を育てる)
- 13. 新 保育ライブラリ:保育の心理学
- 14. 保育の心理学-子ども理解をケアにつなげる-
- 15. 心理学でわかる発達障害「グレーゾーン」の子の保育
- 16. 保育の心理学II(新保育ライブラリ―子どもを知る)
- 17. 保育の心理学(新・プリマーズ/保育/心理)
- 18. 子どもとかかわる人のための心理学 ― 保育の心理学、子ども家庭支援の心理学、子ども理解への扉
- 19. やさしく学ぶ保育の心理学[第2版]
- 20. 保育心理学の基底
- 関連グッズ・サービス
- まとめ:今のあなたに合う一冊
- よくある質問(FAQ)
おすすめ本20選
1. 保育の心理学ー育ってほしい10の姿
指針の中核「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を軸に、発達心理学の要点を現場言語に翻訳する教科書だ。姿と資質・能力を直結させ、事例と観察ポイントで“どの場面で、何を見て、どう言語化するか”がわかる。豊富な図とイラストで職員間の共通理解が早い。園内研修の読み合わせテキストにも向く。自分は本書のフレームで保護者会資料を作り、期待と現実のズレを丁寧に埋められた。
刺さる読者像:年少〜年長の評価観点を統一したい/カリキュラム・マネジメントを具体化したい/エピソード記述を“姿”に紐づけたい/長所ベースで語る練習がしたい/新人研修の土台が欲しい/園内研修のテキストを探している/就活・実習の準備に自信を持ちたい/保護者への説明資料を整えたい/気になる子の“できている面”を拾い上げたい/指針の文言を運用レベルに下ろしたい。
おすすめポイント:“姿×場面×言葉”の三点をそろえるだけで記録が滑らかに書ける。週案・月案の質が上がった実感がある。
2. 保育の心理学(新・基本保育シリーズ 8)
児童育成協会監修の定番テキスト。発達・学習・社会性・遊び・アセスメントまで網羅しつつ、法令や最新動向にも目配りが利く。章末の確認問題とキーワード整理が使いやすく、授業・国家試験対策・園内研修の全方位に対応。写真と図版が多く、学びの“腹落ち”が早い。基礎体力をつける一冊として外せない。
刺さる読者像:国家試験と現場実装を一冊でカバーしたい/幅広いトピックを俯瞰したい/新人育成の標準テキストが必要/園内の用語統一をしたい/保護者説明で科学的な根拠が欲しい/実習前後のギャップを埋めたい/事例検討会の足場が欲しい/指針との整合性を確認したい/多職種連携の共通言語を整えたい/レポート課題に根拠を持たせたい。
おすすめポイント:章末の要点を週案の観点に転用すると、観察焦点がぶれなくなる。実務の歩留まりが上がる。
3. 保育の心理学 ―実践につなげる、子どもの発達理解
「実践につなげる」という副題どおり、観察→仮説→支援の循環を具体的に示す。生活・遊び・人間関係の各領域で、発達特性と環境調整の対応表がわかりやすい。実習評価や保護者支援の文言例も手厚く、現場で“そのまま使える言葉”が増える。事例の温度感が適切で、善意の押しつけを回避する視点も学べる。
刺さる読者像:ケース検討の型を身につけたい/保護者向け個別支援シートを整えたい/配慮が必要な子の環境調整を設計したい/“困り”を資質・能力に接続したい/実習日誌の改善ネタが欲しい/実務寄りの表現を増やしたい/チームで共通の見立てを作りたい/養護と教育の接点を丁寧に押さえたい/園内のOJT教材が欲しい/新人の伴走に使える本が欲しい。
おすすめポイント:観察記録のテンプレが優秀。自分の園でも様式をこの本に寄せてから、振り返り会議が短時間で深くなった。
4. 保育の心理学(シードブック)
養成課程の標準科目にフィットする“薄くて強い”テキスト。発達心理の基礎を押さえつつ、保育の活動と統合して解説する。図版・コラム・用語欄が整っており、レポート課題の引用母体としても重宝。短期大学や専門学校の授業テンポに合う密度感で、初学者の“最初の壁”を低くしてくれる。
刺さる読者像:短時間で骨格を掴みたい/授業設計の柱を立てたい/用語の定義を素早く確認したい/年齢別の発達課題を一覧したい/事例と理論の橋渡しをしたい/演習資料の下敷きが欲しい/学内実習の準備を短期で整えたい/評価観点の共通化を図りたい/要点プリントを作りたい/副読本に迷っている。
おすすめポイント:各章の“ここを見よう”が実践的。午前に読んで午後の保育で使える速さがある。
5. 保育の心理学[第3版]—子どもたちの輝く未来のために
写真・事例・章末課題が充実した“読みやすいのに深い”テキスト。指針改定にも対応し、現場の最新トピックを反映している。ペアワーク設計に役立つ問いが多く、授業・園内研修で活用しやすい。ケースの語りが温かく、子ども観・保育観の土台づくりにも効く。学び直しにも最適だ。
刺さる読者像:教科横断で学び直したい/写真ベースでイメージを掴みたい/話し合い活動の素材が欲しい/新人とベテランの共通教材を探す/章末課題で研修設計したい/保護者説明の補助資料を作りたい/評価・記録の具体を増やしたい/苦手分野を潰したい/多職種連携の橋渡しをしたい/理論と実践の距離を縮めたい。
おすすめポイント:章末課題をそのまま“ふり返りMTG”に流用できる。議論がケースから離れず深まる。
6. 保育の心理学演習ブック[第2版](よくわかる! 保育士エクササイズ 4)
“手を動かして身につく”演習特化の一冊。観察課題・チェックリスト・ケース検討が段階的に配置され、授業でも現場研修でも使える。評価・保護者対応・気になる子への支援など、リアルなテーマ設定が秀逸。演習の解説が丁寧で、独学でも迷いにくい。
刺さる読者像:演習で身につけたい/実習前の不安を潰したい/OJT研修の台本が欲しい/ケース検討会のネタが尽きがち/観察記録の型を体で覚えたい/評価観点を言語化したい/ロールプレイの題材を探す/学内試験の準備をしたい/新人の伴走を標準化したい/内定者研修に使いたい。
おすすめポイント:チェックリストを園用に少しカスタムして、面談や個別支援の初期評価に使うと効率が跳ねる。
7. 実践に活かす保育の心理学
発達理解を“支援デザイン”へ橋渡しする実務志向の教科書。多彩な図版と側注で、現場の判断に直結する視点を与えてくれる。キンダーカウンセリングに携わる執筆陣の事例が強く、子ども・保護者・保育者の三者関係を丁寧に扱う。チームで読み合わせると、支援の優先順位がそろう。
刺さる読者像:支援会議の質を上げたい/配慮が必要な子の個別計画を作る/連絡帳・記録の書き方を磨きたい/保護者支援の言葉選びに悩む/巡回相談の活かし方を学びたい/園内ケース会議の進め方を定型化したい/アセスメント票を改善したい/外部機関連携の基礎を整えたい/面談で詰まりがち/“善意の押し付け”を避けたい。
おすすめポイント:三者の視点で記述するフォームが秀逸。合意形成のスピードが上がる。
8. 子どもの姿から考える 保育の心理学
総論(基礎理論)→各論(エピソード)の二本立てで、日常場面の“姿”から理論へ戻す往復を学べる。保育の出来事を心理学の語彙で丁寧に言い換える手つきがうまく、チームでのふり返りに効く。エピソードの温度感が適切で、評価・支援の言葉が柔らかくなる。
刺さる読者像:日常記録が形容詞で終わりがち/ケースを理論へつなげたい/保護者への説明の前提をそろえたい/“困り”の背景を丁寧に見立てたい/実習指導で語彙を増やしたい/附属園・連携園の教材を探す/研究テーマの種を拾いたい/学年会のふり返りを深めたい/遊びを学びに束ねたい/行動観察の視点を共有したい。
おすすめポイント:エピソード→概念マップ→支援の型、という三段がそのまま園内研修に使える。会議が建設的になる。
9. よくわかる保育心理学(やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)
フィールドワークと相談実践に根ざした、読み進めやすい総論テキスト。保育心理学の“地図”を作りながら、発達・環境・関係の三層で語り直す。語りがこなれているので、初学者の一冊目にも、現職の学び直しにもよい。巻末の参考文献が有用で、次の一冊が選びやすい。
刺さる読者像:とにかくわかりやすい総論が欲しい/エピソードに強いテキストを探す/相談対応の視点を増やしたい/学び直しの入口に迷っている/副読本を一本に絞りたい/保育参観の見方を揃えたい/園内で講読会を始めたい/学生のレポートの母体が欲しい/実習で“見る目”を鍛えたい/保育観を言葉にしたい。
おすすめポイント:章の導入コラムを朝礼で読み合わせると、日々の視点が自然にそろう。負荷が低いのに効果が出る。
10. 新・育ちあう乳幼児心理学――保育実践とともに未来へ(有斐閣コンパクト)
乳幼児心理学の定番が全面改訂。発達の連続性と個別性を両立させる視点を、実践の語りと研究知見で両輪に据える。読みやすいが、概念の足場が堅い。0・1・2歳の保育や移行期(入園・進級)に強く、園内のミドル層の学び直しにも効く。保育と心理を架橋する“標準語”として手元に置きたい。
刺さる読者像:0〜2歳の見立てを強化したい/移行期の不安定さに寄り添いたい/家庭と園の連続性を設計したい/環境構成の指針が欲しい/研究の一次情報に触れたい/学術と実務のバランスを取りたい/新カリキュラムを固めたい/園全体の読書会テキストを探す/地域連携・子育て支援を広げたい/乳幼児保育の言語化を進めたい。
おすすめポイント:章ごとの“実践のヒント”が具体。保育室の導線や玩具配置の小変更で、すぐ行動が変わるのを体感できた。
11. 保育の心理学(寺見 陽子)
発達心理の骨格を「園での出来事」から説き起こす一冊だ。理論の紹介で終わらず、観察→仮説→環境調整→評価という流れに必ず接続する。援助希求行動や自己調整、遊びと学びの相互作用など、現場が迷いやすい論点の“落とし穴”を具体的に回避させる。語りが平易で、実習生から中堅までカバーする懐の深さがある。章立てが園内研修の台本に転用しやすく、読み合わせに向く。読み進めるほど、記録と保護者説明の語彙が増える。
刺さる読者像:理論を現場の言葉に訳したい/観察記録が形容詞で終わりがち/新人指導の“共通原則”を固めたい/遊びと学びの接続を説明したい/評価・支援の優先順位で迷う/保護者会の資料に根拠を持たせたい/事例検討の質を底上げしたい/長所ベースの語りを増やしたい/就職前の基礎固めに一本選びたい/中堅の学び直しに効く本が欲しい。
おすすめポイント:書籍の見立て表を園のケース会議に流用したら、話が早く深くなった。観察→仮説→次の一手の循環が回る。
12. 保育の心理学(保育士を育てる)
養成課程の到達目標に“ぴたり”と合わせた設計で、用語・図解・小課題が実務に直結する。基礎理論に偏らず、関係形成・援助技術・多職種連携までを一冊で横断。紙面が整理されており、講義・実習・現場研修のどれにも載せ替えしやすい。章末のふり返り質問が優秀で、学びの定着を促進する。新人研修の標準テキストに向く一本だ。園全体の“共通言語”を作るのに役立つ。
刺さる読者像:到達目標を明確にしたい/授業・OJTの両方で使える本を探す/ふり返り質問を日報に組み込みたい/法令や指針へのリンクも把握したい/関係職種の役割を簡潔に共有したい/評価観点を統一したい/保育観のすり合わせをしたい/プリントをそのまま作りたい/短時間で基礎固めしたい/実習前後のギャップを埋めたい。
おすすめポイント:章末質問を週案の“確認欄”に転記しただけで、振り返りが具体的になった。学びが行動に落ちる。
13. 新 保育ライブラリ:保育の心理学
新保育ライブラリの安定感ある構成で、発達・遊び・関係・環境を最新動向とともに俯瞰できる。指針の文言と実践の翻訳が丁寧で、教育・保育の一体性を具体に示す。図表と写真が多く、初学者にもイメージがわく。巻末資料が充実しており、課題・研修・保護者配布資料の母体として強い。網羅型ながら読みやすく、学び直しにも向く。園内の“統合テキスト”として使いやすい。
刺さる読者像:体系的に全体像を掴みたい/最新の研究知見と制度を両方みたい/資料作成のベースを一つに決めたい/園内講読会のメインテキストを探す/写真で学びたい/評価・記録のサンプルが欲しい/多職種連携の基礎を固めたい/地域連携や子育て支援の視座もほしい/年齢移行の見立てを整えたい/新任〜中堅まで一冊で回したい。
おすすめポイント:巻末の参考資料をもとに学年会の“共通資料”を作ると、話が早い。準備負担が減った。
14. 保育の心理学-子ども理解をケアにつなげる-
子ども理解を“ケア”の言語に落とすことに特化した一冊。関係・感情・自己調整・愛着といったテーマを、具体的な関わり方へ翻訳する。不適応行動への対応も、罰ではなく環境調整と関係の再構築で進める視点が一貫。保護者支援の章が秀逸で、対話の足場ができる。文章がやわらかく、現場に持ち込みやすい。ケアの言葉が増える本だ。
刺さる読者像:ケアの語彙を増やしたい/“困り”に寄り添う言い換えを学びたい/情緒の安定を環境から支えたい/保護者面談が苦手/支援会議で言葉が強くなりがち/関係再構築の筋道を知りたい/虐待リスクの早期発見に関心がある/安心基地の作り方を学びたい/0〜2歳のケアを整えたい/新人に渡せる“優しい教科書”が欲しい。
おすすめポイント:保護者への伝え方をそのまま使ったら、関係が柔らかく保てた。対話の温度が下がる。
15. 心理学でわかる発達障害「グレーゾーン」の子の保育
診断の有無に関わらず“困り”に寄り添う視点を提供する。感覚過敏・注意・対人・実行機能などの特性を、活動や環境の設計に落とし込む。チェックリストと具体策が豊富で、明日からの試行に移せるのが強み。保護者との連携ポイントも明快で、共感と境界のバランスがとれる。園内の“気になる子”会議の起点として優秀。専門機関連携への橋渡しにもなる。
刺さる読者像:グレーゾーンの支援で悩む/感覚・注意の困りを環境調整したい/集団活動の参加を設計したい/保護者に寄り添いつつ線を引きたい/支援の優先順位で迷う/合理的配慮の具体を知りたい/記録を専門職につなげたい/加配の役割をはっきりさせたい/個別支援計画の文言例が欲しい/現場向けのチェック表が欲しい。
おすすめポイント:動線・音・光の小さな調整を書籍どおりに試すと、切り替えが早くなった。“今日できる支援”が増える。
16. 保育の心理学II(新保育ライブラリ―子どもを知る)
総論を学んだ後の“各論強化”に最適。発達の個別テーマ(言語・情動・社会性など)を掘り下げ、観察・評価・支援を三位一体で扱う。理論の幅が広く、引用も丁寧で学術ベースが堅い。ケースの温度も適切で、実務に運びやすい。I巻との連携で、園内研修の二本立てが組める。学年別の着眼点も整理される。
刺さる読者像:各領域を深掘りしたい/研究計画の背景を厚くしたい/保護者説明の根拠を強化したい/I巻を読み終えた次を探す/学年会のテーマ別研修を設計したい/ゼミの文献に厚みを出したい/ケースの理論付けに困っている/引用元を辿りたい/大学院入試の準備をしたい/文章を根拠付きで書きたい。
おすすめポイント:章末の参考文献を“深掘りリスト”として回すと、研修が格段に良くなる。学術の筋肉がつく。
17. 保育の心理学(新・プリマーズ/保育/心理)
ポケットサイズの“要点凝縮”テキスト。重要概念と現場適用を短い段落でつなぐため、授業前後の30分に読み切れる。図表が端的で、用語の確認に強い。初学者でも“地図”が作りやすく、学び直しのスキマ読みにも向く。試験対策のまとめにも使える。コンパクトさゆえ、園内全員配布にも現実的だ。
刺さる読者像:短時間で復習したい/単語カード的に使いたい/実習前に最低限の地図を作りたい/忙しい中堅の学び直し/副読本として配布したい/国家試験の最終確認/用語の定義ブレを減らしたい/朝礼の読み合わせ用に一節欲しい/保護者説明の準備にすぐ引きたい/ゼミの指定図書にしたい。
おすすめポイント:“要点図”を週案に貼るだけで、観察の焦点が揃った。軽いのに効く。
18. 子どもとかかわる人のための心理学 ― 保育の心理学、子ども家庭支援の心理学、子ども理解への扉
保育・教育・福祉を横断し、子ども理解を多職種連携で捉える構成。保育所・幼稚園・こども園・地域子育て支援の接点が具体に見える。制度や支援資源にも光を当て、現場の“つながり方”を教える。実習やインターンに出る前の全体俯瞰にも最適。現代的課題(虐待予防・貧困・多文化)への入口が整う。園外との橋渡しに強い。
刺さる読者像:園外の支援資源を把握したい/家庭支援の言葉を磨きたい/地域連携を設計したい/スクールソーシャルワークと接点を持ちたい/こども家庭庁の動向も押さえたい/面談のエチケットを学びたい/多文化・貧困の視点を増やしたい/実習先が多機関連携型/保護者会のQ&Aを整えたい/園のハブ機能を強化したい。
おすすめポイント:章ごとの“連携チェックリスト”を会議で使ったら、支援の抜けが減った。共有が進む。
19. やさしく学ぶ保育の心理学[第2版]
初学者に徹底的に寄り添う語りで、理論の入口を広げる。“図→事例→ミニ確認”の三点セットで、学習の負荷が低い。小さなコラムが実務の勘所を刺激し、読みやすさと密度のバランスがよい。独学の自己点検にも向く。既読者の学び直しでも“落とし物拾い”ができる構成だ。導入の“最有力候補”。
刺さる読者像:とにかく挫折せずに読み切りたい/授業の前提知識を急いで整えたい/副読本として配りたい/保育未経験の新任に渡したい/国家試験の導入に使いたい/用語の基礎体力をつけたい/図で頭に入れたい/観察の視点を軽く増やしたい/家での育児にも使いたい/通信制で学ぶ学生にも。
おすすめポイント:各節末の“やってみよう”をそのまま保育で試すと、翌日の記録が変わる。学びが続く。
20. 保育心理学の基底
理論の根っこを掘る硬派な論集。発達・関係・文化・倫理といった“基底”を、一次資料と歴史の中で位置づけ直す。即効性より足腰づくりに寄与し、概念の乱用や短絡的応用を抑制する。現場の判断を支える“背骨”がほしい中堅以上に向く。読み切ると、語彙の精度が上がる。研修の上級テキストにちょうどよい。
刺さる読者像:用語の厳密さを高めたい/理論史の流れを押さえたい/応用の限界も知りたい/倫理と実務の橋をかけたい/研修の上級編を設計したい/大学院レベルの議論に触れたい/論文の背景を書きたい/概念の混同を減らしたい/“良かれ”の副作用を点検したい/園のカリキュラムを再設計したい。
おすすめポイント:読後、会議の言葉が具体になった。曖昧語を避け、観察可能な言い回しが増える。
関連グッズ・サービス
学びを実践に落とす鍵は「読む→観察→記録→振り返り→改善」の循環だ。音声・電子・紙の三位一体で環境を整えると、園内研修や個人学習の歩留まりが一気に上がる。
- Kindle Unlimited ― 入門~演習系を横断読みできる。用語の表記揺れも検索で拾えるので、園内の用語統一が進む。
- Audible ― 通勤・家事の“耳のすき間”が復習タイムになる。章冒頭だけでも繰り返し聴くと、観察の焦点が安定した実感がある。
-
― ハイライト・メモ・辞書引きが速く、研修資料づくりの引用整理がはかどる。
小技として、スマホのメモに「【場面】/【子どもの姿】/【保育者のかかわり】/【仮説】/【次の一手】」のテンプレを作っておくとよい。読みながら気づきを即メモ→翌日の保育で一操作→週末に振り返り、というリズムが定着する。
まとめ:今のあなたに合う一冊
保育心理学の学びは、基礎理論→観察と言語化→支援デザイン→連携→理論の背骨という順で積むと実務とつながる。まずは園の課題と自分の得意・苦手に合わせて入口を決め、読後24時間以内に“環境を一つだけ変える”ことから始める。
- 気分で選ぶなら:『子どもの姿から考える 保育の心理学』
- じっくり読みたいなら:『保育の心理学(新・基本保育シリーズ 8)』
- 短時間で全体像なら:『保育の心理学(シードブック)』
- 演習で身につけるなら:『保育の心理学演習ブック[第2版]』
- 0・1・2歳を強化するなら:『新・育ちあう乳幼児心理学――保育実践とともに未来へ』
“姿×場面×言葉”の三点が揃うと、記録も支援もぶれなくなる。今日の小さな一手が、明日の子どもの主体性を育てる。
よくある質問(FAQ)
Q: どれから読むのが効率的?
A: 全体像→運用→演習の順が迷わない。まず『保育の心理学(シードブック)』で地図を作り、『保育の心理学ー育ってほしい10の姿』で“姿”と言語化を整え、『演習ブック』で手を動かす。
Q: 記録が形容詞で終わってしまう。どう改善する?
A: 「【場面】→【子どもの姿(事実)】→【保育者のかかわり】→【仮説】→【次の一手】」の順に固定する。『実践に活かす保育の心理学』や『子どもの姿から考える〜』の記述例を写経して慣らすと速い。
Q: 保護者説明が難しい。おすすめの言葉が載っている本は?
A: 『保育の心理学 ―実践につなげる、子どもの発達理解』は説明文例が豊富。ケア寄りの言い換えを学ぶなら『保育の心理学-子ども理解をケアにつなげる-』が有効だ。
Q: “気になる子”の初期対応でまず何をする?
A: 診断前提の議論は避け、環境・活動・関係の三点から可変要素を洗い出す。『心理学でわかる発達障害「グレーゾーン」の子の保育』のチェックリストで初期仮説→小さな環境調整→一週間記録→再評価、の順で回す。
Q: 園内研修の回し方のコツは?
A: 1冊を読み切るより、章や事例を“45分のミニ研修”に分解する。『保育の心理学[第3版]』や『新 保育ライブラリ:保育の心理学』は章末課題が使いやすい。朝礼で1項目だけ読み合わせる運用も効果的だ。
Q: 学術的な裏づけまで掘りたい中堅におすすめは?
A: 『保育心理学の基底』と『保育の心理学II(新保育ライブラリ)』。引用を辿りながら、園のカリキュラムや評価基準をアップデートできる。




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