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【五味太郎おすすめ本26選】代表作「きんぎょがにげた」「みんなうんち」、絵探しから言葉図鑑まで読んでほしい作品一覧

五味太郎の絵本は、読ませるより先に「遊ばせる」。子どもが笑って指を伸ばし、大人が思わず黙ってしまう瞬間が同じページに同居する。代表作から入っても、作品一覧を眺めるように拾っても、最後に残るのは「自分で決めていい」という感触だ。

 

 

五味太郎とは

五味太郎は、線と色を必要最小限に絞りながら、ページの中に選択肢を増やしていく作家だ。見た目は軽やかなのに、読み終わると頭の片隅が少し澄む。幼児向けの絵本であっても、読み手を子ども扱いしない。だからこそ、親が先に笑ってしまう場面がある。

絵探し、擬音だけの物語、しかけ、図鑑、そして大人向けの文章まで、表現の棚がやたら広い。けれど芯は一つで、誰かの正解に寄りかからず、目の前の世界を自分の目で組み立て直すこと。その姿勢が、年齢を越えて効いてくる。

最近の作品でも評価が更新され続けるのは、流行に合わせているからではない。子どもが今日いま持っている衝動や、生活の中の小さな違和感に、正面から付き合っているからだ。

五味太郎の本を読む順番の考え方

入口は三つある。ひとつは「探す」。目で追い、指をさし、当たった外れたを遊びに変える。ふたつめは「音」。擬音や反復が、読む前に口を動かさせる。みっつめは「しかけ」。めくる、のぞく、ずらす、その手の動きが物語の一部になる。

そこを抜けると、言葉を棚卸しする図鑑が待っている。語彙を増やすというより、言葉の輪郭を自分で確かめる本だ。そして最後に、大人向けの文章や創作の本がある。絵本で覚えた自由さを、生活のほうへ戻してくれる。

このページでは、まず触れておきたい代表作から入り、遊びの種類ごとに並べた。気になった一冊から抜き取って構わない。むしろ抜き取り読みが似合う。

まず触れておきたい代表作

1. きんぎょが にげた(福音館書店/絵本)

[asin:4834012573](ASIN:4834012573)

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金魚が一匹、するりと逃げる。物語としてはそれだけなのに、ページをめくるたびに部屋の温度が少し上がる。赤い色が、目の中で小さな警報みたいに点滅して、探す行為を止めさせない。

この本の気持ちよさは、答えが「そこにある」ことだ。隠し方は意地悪ではなく、見つけた瞬間に「そりゃそうだ」と笑える。子どもは勝ち誇った顔をするし、大人は負けても楽しい。勝負の場が、いつのまにか同じ高さになる。

読み聞かせの場面が静かに整うのも面白い。こちらが語りすぎなくていい。指さしと沈黙がページを進める。寝る前、明かりを少し落としても成立する絵本だ。

何度目かで変わるのは、金魚の所在より、周囲の小物だ。カーテンの柄、果物の並び、玩具の形。探すついでに世界を観察する癖がつく。見逃していたものに目が届くようになる。

2. みんなうんち(福音館書店/絵本)

動物も人も、出す。あまりに当たり前で、だからこそ口にしにくいことを、真正面から明るく置く。絵が淡々としているから、笑いが下品に転ばない。子どもは先に笑うが、大人も最後に笑う。

この絵本が強いのは、恥ずかしさを道徳で塗りつぶさないところだ。きれいに言い換えず、怖がらせず、ただ「そういうもの」と見せる。身体の話を、生活の話として戻す。トイレに行くことが少しだけ軽くなる。

園や家庭で、排泄がテーマになる瞬間は案外多い。怒っても、ごまかしても、子どもの不安は残る。その不安を、笑いと観察に変えるのがこの本の仕事だ。

3. るるるるる(偕成社/絵本)

「る」だけが繰り返される。言葉が意味を運ぶ前に、音として転がり始める。ページをめくるほど、こちらの脳が勝手に補完し、絵に合わせて「る」を変形させてしまう。読むというより、口と目で即興する本だ。

五味太郎の反復は、幼児向けのやさしさに見えて、実は大胆な実験だ。意味が薄い言葉でも、絵と並ぶと、行為や速度や感情が立ち上がる。子どもは体で理解し、大人は仕組みに驚く。

読み聞かせのときは、声色を変えすぎないほうが面白い。淡々と読んでも、子どもが勝手に笑う。逆に、子どもに読ませると、音の遊び方が毎回違ってくる。家庭の中で自然に「今日の読み方」が生まれる。

言葉が遅い、読みが苦手、そういう悩みのある時期にも助けになる。意味の正確さから解放して、音の快感で本に近づけるからだ。

4. まどから おくりもの(偕成社/しかけ絵本)

窓の形に抜かれた穴から、外の一部だけが見える。その断片を手がかりに、贈り物を選ぶ。ところが、その推理が気持ちよく外れていく。しかけが「当てる遊び」を裏切り、笑いのほうへ連れていく。

しかけ絵本は、つい手の器用さやテンションに頼りがちだが、これは違う。穴の見せ方が、誤解そのものを作り、誤解を肯定する。間違えることが楽しい。子どもが失敗を恐れない空気がページに染みている。

季節ものとして読まれやすいが、実は一年中強い。誰かの姿を「一部だけ」で決めつける危うさを、子どもが笑いながら体験するからだ。大人のほうが少し痛い。だから効く。

読み終わったあと、部屋の窓を見たくなる。本の外の世界もまた、断片からしか見えていないのだと気づく。

5. たべたの だあれ(福音館書店/絵本)

食べた痕跡から、食べた主を当てる。単純な当てっこに見えて、観察の視点が増えていく。口元、残り方、散らかり方。子どもは「見て分かる」を積み重ねる。

五味太郎の面白さは、正解に向かう道を一つにしないことだ。直感で当ててもいいし、細部を数えて当ててもいい。外れても、ページは怒らない。むしろ外れを歓迎する。読み手の頭の癖が、そのまま遊びになる。

食べることに対して、説教臭くならないのも良い。作法より先に、面白がり方が来る。食卓の空気が硬い日ほど、この本は効く。

6. ひよこは にげます(福音館書店/絵本)

ひよこが逃げる。追いかける。見つける。繰り返しの骨格は単純なのに、ページの度に視界の密度が変わる。黄色の点が、風景の中でちかちかして、目を動かす運動になる。

この「逃げる」は、怖い事件ではない。子どもの日常にある小さな逸脱だ。目を離した一瞬、靴が片方ない、帽子が消えた。親が焦り、子どもがわくわくする、あの落差がそのまま絵本になる。

読んでいるうちに、探す側の心が整っていく。焦って探すより、落ち着いて探したほうが早い。そんな当たり前を、説教なしで体に入れる。寝る前に読むと、呼吸が少しゆっくりになる。

「どこだろう」と子どもに聞くと、答えより先に指が動く。その瞬間が、親にとって小さな救いになる。

音と文字の快感が強い絵本

7. ばったくん(福音館書店/絵本)

虫の視点は、かわいさでまとめられがちだが、ばったはもう少し乾いている。跳ぶ、止まる、また跳ぶ。動きの切れ味がページに残る。読んでいると、足の裏がむずむずしてくる。

五味太郎の絵は、昆虫図鑑の正確さではなく、感覚の正確さに寄る。葉のかげの光、草の匂い、風の方向。子どもは言語化できないまま、景色を丸ごと受け取る。

虫が苦手な子にもおすすめできる。怖がらせない距離感で、しかし生き物としての勢いは薄めない。苦手の手前にある「知らない」を、少しだけ「見てみたい」に近づける。

外に出たくない日、雨の音を聞きながら読むといい。ページの中だけで草むらに行ける。

8. ぼくは ふね(福音館書店/絵本)

「ぼくは ふね」と名乗るところから始まる自己紹介が、いつのまにか世界の紹介へ広がっていく。ここでの船は、物体というより、役割であり、視点であり、ちょっとした決意だ。読後、ものを見る目が一段変わる。

子どもは「なりきる」ことで世界を理解する。大人は「名乗り直す」ことで世界を取り戻す。この本は、その両方の回路を一冊に収める。だから読み終わったあと、静かな余韻が残る。

言葉は短いのに、余白が厚い。読み手が自分の生活を持ち込める。今日の気分で、船が頼もしくも、不安げにも見える。そういう揺れを許す絵本は強い。

「自分は何者か」を説明しろと言われる場面は、子どもにも大人にもある。説明の前に、まず名乗ってみる。その軽さをくれる。

9. ぽぽぽぽぽ(エフエー出版/絵本)

言葉がほぼ音だけになり、音が景色を引っぱっていくタイプの絵本は、五味太郎の得意分野だ。口に出した瞬間、身体が先に反応して、意味は後から追いつく。読むというより、鳴らす。

子どもは音を真似する。大人は音を整えようとする。そこにズレが生まれて、家の中に小さな笑いが落ちる。うまく読める必要がないという安心感が、声を出すハードルを下げる。

音の本は単調になりがちだが、五味太郎は場面転換の速度で飽きを防ぐ。ページをめくると、音の濃度が変わる。声が勝手に変形する。

※同名作品が別出版社から出ているケースもあるため、購入時はこのASINの表紙・出版社表記を確認したい(本選定リストの版に統一して扱う)。

10. んんんんん(絵本)

「ん」は便利で、曖昧で、気分を運ぶ。肯定にも否定にも、考え中にも、照れにもなる。そんな一文字を、絵と並べることで感情の辞書にしてしまうのがこの本の面白さだ。

子どもは「ん」で会話を済ませがちだが、その「ん」には確かに何かが入っている。大人はそれを言葉にさせたくなる。けれどこの絵本は、無理に言わせない。まず「そういう時あるよな」と認める。認められると、次の言葉が出やすくなる。

読み聞かせの最中に、子どもが黙ってしまってもいい本だ。むしろ黙りが、ページの答えになる。声が少ない夜に向いている。

※こちらも版・書誌が揺れる可能性があるため、購入時はASINに紐づく商品ページの表紙情報まで確認したい。

しかけで遊ぶ絵本

11. きいろいのはちょうちょ(偕成社/しかけ絵本)

追いかける相手が「きいろいのはちょうちょ」だというだけで、視線が軽くなる。しかけは、驚かせるためではなく、追跡のリズムを作るためにある。めくる手が、そのまま追いかける足になる。

子どもはちょうちょを追い、大人は子どもの集中を追う。途中で視界が広がる瞬間があって、そこで笑いがこぼれる。外の風が強い日でも、部屋の中に草原が開く。

しかけ絵本の良さは、読む側の主導権が増えることだ。タイミングを変えられる。戻ってもいい。先に覗いてもいい。規則から外れることが遊びになるのが、五味太郎らしい。

12. とうさんまいご(偕成社/しかけ絵本)

迷子になるのが子どもではなく「とうさん」だという発想が、まず効く。守られる側がひっくり返るだけで、家庭の緊張がほどける。子どもは安心して笑い、大人は少しだけ肩を落とす。

しかけの手触りが、「探す」遊びを支える。探しながら、見つけながら、家族の役割が入れ替わっていく。説教も涙もないのに、妙にあたたかいのは、誰も完璧でなくていいと描いているからだ。

忙しい日の夜に読むといい。自分が迷子だったことを思い出せる。迷子は悪ではなく、生活の一部だと分かる。

13. がいこつさん(ゴブリン書房/絵本)

がいこつさん

がいこつさん

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がいこつは怖がらせるための記号になりやすいが、五味太郎のがいこつは、どこか生活者だ。乾いた笑いと、妙に人間くさい間。怖いより先に「そういうやついる」と思ってしまう。

子どもにとって「怖いもの」は、説明されると余計に怖い。この絵本は説明しない。距離を決め、景色の中に置き、見たい分だけ見せる。怖がりな子ほど、自分で調整できる読み方が助けになる。

読み終わった後、暗い廊下の見え方が少し変わる。怖さが消えるのではなく、輪郭がつく。輪郭がつくと、怖さは扱える。

14. てんしさまがおりてくる(ブロンズ新社/絵本)

天使が降りてくる話は、きれいにまとめようとすると途端に嘘くさくなる。この本は、その手前で踏みとどまる。清らかさを押しつけず、生活の匂いが残る。だから、ふっと心に入ってくる。

「いい子にしていたからご褒美」という単純な因果にしないところが大事だ。世界はもっと不公平で、でもときどき救いが落ちてくる。その「ときどき」を、無理なく信じさせる。

読む側が疲れているほど、効き方が分かる。子どものための絵本でありながら、大人の背中も同時に撫でてくる。

持ち歩いて遊べる「おでかけ」シリーズ

15. いそいでおでかけ(絵本館/おでかけえほん)

おでかけは楽しいだけではない。急かされる、待たされる、思い通りにならない。そんな外出のリアルを、ゲームみたいに整えるのがこのシリーズの気持ちよさだ。

「いそいで」は、テンポの本だ。ページをめくる速度が、そのまま心拍になる。子どもは加速に笑い、大人は加速に焦る。両方が見えるから、家族の移動が少しだけ軽くなる。

16. ゆっくりおでかけ(絵本館/おでかけえほん)

「ゆっくり」は、怠けではなく調整だと教えてくれる。外出の途中で立ち止まる余裕、寄り道する余裕。子どもは寄り道が好きで、大人は目的地に急ぎがちだ。その差を、喧嘩にせず遊びに変える。

読み終わったあと、歩く速度が少し変わる。道ばたの光や、風の匂いを拾えるようになる。外出を「こなす」から「味わう」に戻す本だ。

17. げんきにおでかけ(絵本館/おでかけえほん)

「げんき」は気合ではなく、持ち直し方のことだと感じる。転んでも立てる、飽きても切り替えられる、疲れても休める。外出の途中で起こる小さな事件が、子どもの生活力を作っていく。

シリーズの中でも、日常の背中を押す力が強い。朝の支度がうまくいかない日、出かける前に一冊挟むと、空気が少し変わる。

おでかけ版

18. おでかけ版 きんぎょが にげた(福音館書店/おでかけ版)

あの絵探しが、持ち歩ける形になると、外の世界と混ざり始める。電車の中、病院の待合、飲食店の隅。落ち着かない場所でこそ、探す遊びが効く。子どもの目が一点に集まる。

家の中で読む時より、周囲の音が多い。だからこそ、ページの中の「赤」が頼りになる。環境がざわつくほど、絵本は小さな避難所になる。

19. おでかけ版 ひよこは にげます(福音館書店/おでかけ版)

逃げるものを追う遊びは、待ち時間の味方だ。子どもは「次」を欲しがるが、待つしかない場面がある。この本は、その「次」をページの中に作る。少しずつ状況が動くから、心が荒れにくい。

外で読むと、ひよこの黄色がいっそう鮮やかに見える。疲れている時ほど、色が助けになる。大人のほうも、呼吸が整う。

言葉に強くなる図鑑

20. 五味太郎・言葉図鑑 全10巻(偕成社/大型本セット)

図鑑という名前だが、暗記の本ではない。言葉が現れる場面を増やし、言葉の手触りを取り戻す本だ。名詞や動詞が、生活の中でどう動くのかが見えてくる。子どもは語彙が増え、大人は言葉が整理される。

全巻セットの良さは、辞書のように「引ける」ことにある。困った時に開ける。言いにくいことがある時、言葉が詰まる時、まず見本を眺められる。正解を押しつけないまま、言葉の道具箱を増やす。

絵が多いのに、軽薄ではない。むしろ情報が散らからない。線が少ないから、頭の中に言葉だけが残る。子どもの説明が上手くなるというより、説明したい気持ちが育つ。

21. ことばがいっぱい言葉図鑑 (2)(偕成社/大型本)

全10巻は大きい、でも一冊だけ試したい。そういう家庭に、巻単位の導入はありがたい。二巻は、言葉の増え方を実感しやすい構成で、眺めているだけでも口が動く。

子どもにとって言葉は、意味より先に使い道だ。遊びに使えると分かると、覚える。この本は、覚えさせようとしないのに、いつのまにか増える。そこが強い。

大人へ戻るための五味太郎

22. 6Bの鉛筆で書く(ブロンズ新社/単行本)

6Bの鉛筆で書く

6Bの鉛筆で書く

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創作の指南書というより、手を動かすための空気を作る本だ。上手く描くより、描き続ける。そう言われても難しいが、五味太郎は難しさを難しく語らない。机の上の鉛筆を、ただ握らせる。

6Bの柔らかさは、失敗を薄める。濃くもできるし、こすれば曖昧にもなる。人生の線引きが硬くなりすぎたとき、この柔らかさが効く。描いているうちに、評価の声が遠のく。

絵本を作る人だけの本ではない。企画書を書く人にも、日記を続けたい人にも効く。手を動かすことが、思考の詰まりをほどくと体で分かる。

23. 大人問題(講談社文庫/文庫)

大人の「ちゃんとしなきゃ」に、じわっと穴を開ける短い文章が並ぶ。説教ではなく、反省会でもない。むしろ、反省しすぎる癖を止める。読んでいると、肩の力が勝手に抜ける。

五味太郎の文章は、断定が強いのに圧が弱い。矛盾しているようで、それが魅力だ。断定して、笑って、去っていく。こちらに選択を残す。だから読後、考えが自分の言葉として残る。

仕事で疲れた夜、スマホの刺激に溺れそうな時に、紙の文庫が役に立つ。数ページで呼吸が戻る。

24. しっかりはしれば(五味太郎の「干支セトラ絵本」3)

干支という枠組みは、縁起や季節の飾りに寄りがちだが、このシリーズはもっと生活の足腰に近い。走る、止まる、踏ん張る。体の感覚が先にあり、意味づけは後から来る。

「しっかり」は、根性の号令ではなく、姿勢の話として立ち上がる。子どもが読めば体を動かしたくなり、大人が読めば自分のフォームを整えたくなる。言葉が身体に落ちる。

新年の一冊として読むのもいいが、年度の切り替えや引っ越しなど、生活のリズムが崩れる時期にも効く。足元から立て直せる。

25. らくがき絵本: 五味太郎50%(ブロンズ新社/大型本)

らくがきは「うまいかどうか」から一番遠い表現だ。だからこそ、心の底が出る。この本は、らくがきを馬鹿にしない。むしろ、らくがきこそが思考の原液だと見せる。

子どもに渡すと、ページはすぐに「作品」になる。大人に渡すと、最初は躊躇が出る。だが一度線が出れば、止まらない。途中から、頭の中の雑音が減っていく。書くことで黙れる。

家族で一冊を共有しても面白い。誰の線か分からなくなる時間が、家庭の空気を柔らかくする。完成させなくていい。途中のままが価値になる。

26. 日本語擬態語辞典(講談社+アルファ文庫)

擬態語は、意味の説明だけでは掴みにくい。音、場面、気分がセットで分かる。この辞典は、そのセットをほどよい粒度で並べる。読み物として眺めても楽しく、言葉に詰まった時に開いても助かる。

五味太郎の絵本が好きな人なら、擬態語の扱いに納得するはずだ。言葉を飾りにせず、手触りとして使う。文章を書く人、子どもに説明したい人、感情を言葉にしたい人に向く。

電車の中で数ページめくるだけでも、脳がほぐれる。言葉が固くなっていると気づいたら、ここに戻るといい。

関連グッズ・サービス

本を読んだ後の学びを生活に根づかせるには、生活に取り入れやすいツールやサービスを組み合わせると効果が高まる。

読む量を増やしたい時期は、定額の読み放題で気軽に試すのが合う。合う本だけを手元に残せばいい。

Kindle Unlimited

家事や移動が多いなら、耳で本に触れると読書の総量が変わる。目で読むと重い本ほど、音で入る。

Audible

もう一つは道具だ。太めの鉛筆とスケッチブックを机の上に置く。五味太郎の本を読んだあと、そのまま線を引くと、頭の中の整理が早い。

まとめ

五味太郎の絵本は、子どもに何かを教える前に、まず一緒に笑わせる。探して、声に出して、めくって、間違えて、またやってみる。その繰り返しの中で、世界の見え方が少しだけ自由になる。

目的別に選ぶなら、こんな順番が合う。

  • 親子でまず盛り上がりたい:『きんぎょが にげた』『ひよこは にげます』『まどから おくりもの』
  • 言葉の入口を広げたい:『五味太郎・言葉図鑑 全10巻』、まずは一冊なら『ことばがいっぱい言葉図鑑 (2)』
  • 大人が立て直したい:『大人問題』『6Bの鉛筆で書く』『日本語擬態語辞典』

気になった一冊を一回読んで終わりにしないで、机の上に置いておくといい。何度目かに、別の効き方が出てくる。

FAQ

五味太郎は何から読むといい?

最初の一冊は「探す」「音」「しかけ」のどれが好きかで決めると外しにくい。探すなら『きんぎょが にげた』、音なら『るるるるる』、しかけなら『まどから おくりもの』が入口になる。子どもが自分でページを動かし始めたら、その時点で合っている。

子どもが集中しないとき、読み方を工夫すべき?

工夫より先に「短くやめる」が効くことが多い。五味太郎の絵本は、途中で閉じても成立するものが多い。数ページだけ、指さしだけ、音だけでもいい。集中できない日は、読書の問題ではなく体力の問題だったりする。翌日に同じページを開くと、意外に続きが始まる。

大人が読んでも面白い本はどれ?

絵本なら『ぼくは ふね』が静かに残る。文章なら『大人問題』が、硬くなった思考をほどく。創作や仕事の詰まりには『6Bの鉛筆で書く』が直接効く。絵本で受け取った自由さを、生活へ戻す順番だ。

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