ほんのむし

読書はみんなのサプリ

サラリーマンが合ってない、向いてないと思った方へ

企業の一員に属するということは、社の方針に従うということでもあります。

組織として「挨拶をしっかりする」、「上下関係」などはもちろんですが、時には今の時代に合ってなかったり、理不尽に感じる部分もあります。
そんなときにどう考えたらいいのかという本を紹介します。

 

『ぼくを探しに』

新装 ぼくを探しに

著・シェルシル・ヴァスタイン
何かが足りない、それで僕は楽しくない、足りないかけらを探しに行く。僕は転がりながら歌いながら足りないかけらを探します。ミミズと話をしたり花の匂いを嗅いだり楽しみながら、野を越え海を越えて進みます。
かけらを見つけますが、小さすぎたり大きすぎたりぴったりだと思っても、落としてしまったり気づくのが遅すぎて壊れてしまったりします。
この話を読むと、恋愛だったり仕事だったりその時の自分のモヤモヤがページをめくるたびにクリアになっていきます。
壁にぶつかるたびにへなちょこになる自分が、自分と重なりますよ。そして不器用な自分がほんの少し愛おしくなるでしょう。
今、壁にぶつかっていると感じている社会人の方にオススメの本です。

 

『ぼくはくまのままでいたかったのに』


ぼくはくまのままでいたかったのに……

著・イエルクシュタイナー
森の奥に一匹の熊がいました。冬の訪れを感じ、眠くなった熊は洞穴で冬眠に入りました。ところは冬になると人間たちがやってきて森の木を一本残らず切り倒し、熊の眠っている洞穴の上に工場を建ててしまったのです。
春になって目を覚ました熊は、森が跡形もなく消えていることに気づきます。あっけにとられて工場を見ている熊に工場の職長がやってきて怒鳴りました。
おい、お前さっさと仕事につけ!熊は腰を抜かすほど驚き、あのーすみませんがぼくはくまなんだけど、と言いますがそれは認めてもらえません。
社会人になって流れに任せるまま時が過ぎていく、そんな息詰まりそうな人向けの大人の絵本ではないでしょうか。

 

『はせがわくんきらいや』

 

はせがわくんきらいや

著・長谷川集平
長谷川くんは幼稚園の時、乳母車に乗って通ってました。長谷川君は何をしてもヘタだし、格好悪いし、歯がガタガタだし、てとあしはヒョロヒョロだし、目はどこを向いているのかわからないのです。
長谷川くんのおばちゃんになんでなの?と聞くとあのね、あの子赤ちゃんの時ヒ素という毒の入ったミルクを飲んだの。それから体壊してしまったのよ。
衝撃的な絵本です。長谷川君は昭和30年に発覚した森永ヒ素ミルク中毒事件が被害者であり、作者の長谷川修平さんその人なのです。
現在氾濫しているテレビのバラエティ番組を下らなく感じた時にこの軽薄な感情を削ぎ落とした骨太な作品を読んでみてください。

 

絵本という媒体であるため、大人が手にすることはあまりないでしょう。
でも中に詰まっているメッセージはとても奥深いものがありますよ。

 

「会社の方針に従う」というのは、否定的な意味合いで語られることも多いのですが規模の経済を達成するためには仕方がないということもあります。
でも、それは会社としてのこと。

人間は会社がすべてではないし、企業も万能ではありませんから歪はどうしても発生してしまいます。

そんな時は、一歩俯瞰してみると良いかもしれません。

あなたが会社のために犠牲になる必要なんてないのです。

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