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【悲惨 本】極限状態になると人はどうなるのか。「悲惨な環境」がテーマの小説おすすめ3選。

ニュースで悲惨な事件を目にすることがありますが、

こういった人たちも何気ない人間関係のズレであったり、細かい環境の変化によるものだったのかもしれません。

今回は、そんな悲惨な状況を描いた本をご紹介します。

 

『ねじまき鳥クロニクル』

ねじまき鳥クロニクル 全3巻 完結セット (新潮文庫)

著・村上春樹
法律事務所を辞めて無職となった僕は家事をして過ごしています。妻のくみこは雑誌編集者として働きながら副業でイラストを書いています。
平穏に過ぎて行く日々でしたが、飼っていた猫がいなくなるとバランスが微妙に狂い始め、ある日久美子も姿をくらましてしまったのです。
ただ一点、注意は拷問シーンが描写が生々しく残酷すぎて、そういうのが苦手な人は飛ばして読むといいかもしれません。
生きた人間の皮をナイフで桃の皮のように剥ぐシーンがちょっとトラウマになりますが、村上春樹独自の世界が楽しめる小説です。

 

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

 

『漂流教室』

漂流教室〔文庫版〕(1) (小学館文庫)

著・楳図かずお
小学6年生の高松翔は授業中に突然の大地震に見舞われると一面が岩と砂漠の世界になります。学校ごと飛ばされてしまっているのです。
帰る手段が見つからず調教正気を失った教師は自ら命を絶ったり、狂乱した者たちに殺されたりめちゃくちゃになります。
大人たちは次々といなくなっていきます。頼れる大人もいないなか小学生たちは伝染病などの恐怖と戦い、命を落とす者もいる中、過酷な現実を受け入れ仲間と協力し懸命に生き抜いていこうとします。
そしてその隔絶された家は未来の地球であるということがわかってきます。
この漫画を読むと幽霊的な怖さとかもあるけど、結局は一番人間が怖いというとこに行き着きます。
ホラー色の強い楳図さんですが物語の進め方や人間の心理的描写を表現するのが上手でそれこそが彼の作品の最大の魅力だと思います。

 

 

漂流教室 文庫版 コミック 全6巻完結セット (小学館文庫)

『鬼子』

鬼子(上) (幻冬舎文庫)

著・新堂冬樹 
小説家袴田裕二の母親が亡くなると、それまで幸せだった家族が崩壊していきます。息子のひろしが突然凶暴な性格に豹変し父親を奴隷のごとくこき使うようになるのです。
そして父をかばった妹にまで信じられないような仕打ちをします。そんな時に悪魔の誘いをかけてきたのが編集者の柴野でした。
編集者の柴野は袴田を心理的に操縦し辞典を書くように迫ります。その編集者根性に戦慄しますね。救いようがなく凄まじくひどい小説です。
それも柴野がいたからだと思うとぞっとしてきます。実際にありそうなホラー小説を求めている大学生にオススメです。

 

でもやっぱり、こんな状況には陥りたくないですね。
もし夢であれば覚めてくれ!と叫びたいです。

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