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呪術、妖怪に興味ある人に読んでもらいたい本3選

『東京スカイツリーと東京タワー[鬼門の塔]と[裏鬼門の塔]』

東京スカイツリーと東京タワー―鬼門の塔と裏鬼門の塔

細野透

 東京スカイツリーが皇居から見たときに、鬼門と呼ばれる北東の方向にそびえ立っていることに、お気づきの方はあまり多くないでしょう。しかも驚くことに、裏鬼門と呼ばれる南西の方向には東京タワーがそびえ立っているのです。首都を代表する二つの電波塔が皇居の鬼門と裏鬼門の方角に向かい合っています。果たしてこれは偶然なのでしょうか。
 本書はそんな東京の隠された構造を鬼門というコンセプトのもとに読み解こうとする本です。江戸の街並みが裏鬼門に位置する富士山と、鬼門に位置する筑波山を手がかりにして作られたというのは有名な話です。都市の魅力というものは計算しつくされた整然さよりも、合理性にはかけるけど人間臭さを感じさせるようなところにこそ隠されていたりするのでしょう。本書の論調は正しいか正しくないかではなく、面白いか面白くないのかという態度で色々なことを読み取ることが大事なことだということが一貫して読み取れます。


『妖怪手品の時代』

妖怪手品の時代

横山泰子

  奇妙だけども魅力的な妖怪手品という言葉を、幽霊の出現などの怪奇現象や仕掛けによって、意図的に作り出す娯楽としています。それを華やかな発展を遂げた文化文政期を中心に、日本にとどまらず諸外国にまで手を広げて研究した結果が本書に収められています。 子供の頃から手品が好きだったという著者は専攻である比較文化の研究中に、日本庶民文化史料集成のあるくだりが目に留まったそうです。それは座敷へ天狗を呼ぶことをや、ろくろ首を正しく見せる伝などと書かれた部分です。そこでワクワクする気持ちが湧き上がり、おばけを出す手品の研究が始まったそうです。この手の手品はあの江戸川乱歩も大好きだったそうです。確かに推理小説とはいっても乱歩の作品はからくりが多用され、おどろおどろしい雰囲気を醸し出していますね。社会人になってもわくわくする気持ちを失いたくないと思っている方にオススメです。


『呪の思想 神と人との間』

呪の思想―神と人との間

白川静、梅原猛

  文字は、人が神と心を交わし神の力を得る手段であったと言います。古代は悪霊だらけの世界で、その中で文字は神との交流手段としての機能を持って生まれたそうです。漢字は一個の宇宙であり、それ自体が霊魂としての模型だと言います。このような衝撃的な説明は学校教育では教えてもらえなかったですね。本書では何より白川氏が仮説をいくつも立てながら中国の古代観念を見直し、前進する姿勢を学ぶことができます。文学部で、特に中国文明を研究している大学生には必読の一冊です。

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