ほんのむし

読書はみんなのサプリ

「自分の生きる価値」や「命の尊さ」って何だろう、と悩む人へ

『いのちのバトン』

いのちのバトン (講談社文庫)

志村季世恵

 こんな職業が本当にあるのだろうか?と読んだ人は疑問に思うでしょう。著者は6歳から18才までの4児の母なのですが、仕事として生と死の両方のカウンセラーをやっています。バースセラピーをやっていますと言われれば、マタニティブルーという言葉を聞いたことのある人なら、出産前後のお母さん達が精神的に不安定になるのを支えるセラピストかなと思うでしょう。
 ところが著者の場合は、末期ガンの患者などが要望に応えて臨終までそばにいて話を聞いたり、疎遠だった家族とのコミュニケーションの橋渡しをする役回りまで引き受けているのです。欧米ではよく知られた悲嘆ケアという領域の仕事です。死にゆく人のカウンセリングまでもバースセラピーというのは、生まれ変わりを信じての宗教的な施術なのかと思いきや、そうではなくて残された家族や友人への生のバトンタッチという意味での再生、つまりバースなのです。
社会人になって、 いつの日か訪れる死というものを意識し始めた人に読んでほしい1冊です。


『自殺予防』

自殺予防 (岩波新書)

高橋祥友

  1998年以来、年間三万人を超えている自殺者。交通事故死の4倍以上近年では15分間に一人の犠牲者が出ている勘定です。もはや、タブーにはしておけないということで、2006年6月、自殺対策基本法が成立しました。この本は国や企業などが、高齢者を抱えるすべての家族が対策を考えるのに、必要なバランスのとれた知識を提供してくれます。
 著者は国連の自殺予防ガイドラインの作成にも関わった精神科医です。 この中で強調されているのはうつ病を起因とした自殺には抗うつ剤が有効だという下りです。うつ病の兆候に気づくことが本人や家族が会社にとってを最も効果的なポイントなのです。中学生に対しても私は14歳ぐらいで、誰でも魂の揺らぎを体験することがあります。死にたいと考えたらまずうつ病という病気かもしれないと、疑うことが大事です。病気だったら一人で解決しようとしないで医者に行くでしょ?と問いかけています。医学部の学生に特に読んでほしいおすすめの本です。


『友達いないと不安だ症候群に効く授業。』

友だちいないと不安だ症候群に効く授業。 (朝日文庫)

斎藤孝

 子供達の友達力が危ないという危機感から書かれた本です。著者である齋藤孝先生だけではなく、多くの日本人の大人が危惧している問題です。学校という日常では、とりわけいじめや不登校、引きこもりなどの現象として表れ、更にはそれが社会人になってからの、ニートや失業など社会問題の根幹にまで影を落としているようにも見えます。では友達力とは何でしょうか
この本は、いじめを題材に語られています。どうやったら生徒たちの理性を刺激できるのか?いじめた本人ではないが、止められなかったクラスメイトの8年後の証言という教材が生徒から様々な言葉を引き出してくれます。ベテランの先生の中にはそういう授業は寝た子を起こしてしまう、と寝惚たことをおっしゃる方も多いのですが、そうではなく、いつも寝ているのは先生の方で、子供達はとっくに目覚めちゃっているんですよと 、この本では紹介しています。教職過程にいる大学生に読んでほしい本です。

 

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