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【イタリア おすすめ 本】初めてイタリア旅行する人に役に立つおすすめの本3選

イタリア旅行といえばたいがいのツアーは、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマの4大観光都市を回ります。

この4つの都市はその成り立ちや歴史がまったく異なっており、それぞれを特有の知識と理解で観光名所を訪れればとても有意義で楽しいイタリア旅行になります。

そんな旅行前にぜひともおすすめする本をご紹介いたします。

「海の都の物語」

海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年(上)―塩野七生ルネサンス著作集4―

 ミラノは貴族が長らく治めた公国で隣接国の影響を常に受けた歴史があります。ベネチアは独立した都市海洋国家(共和国)としておよそ1000年の歴史があり、西洋と中東イスラム圏との商取引を一手に請け負い経済が栄えただけではなく、西洋とイスラムの文化交流に計り知れない貢献を果たしました。この1000年を物語風に著した本が塩野七生さんの文庫本です。社会人や大学生にそして歴史好きな人にはぴったりの1冊です。

 

ベネチア国について

実はこのベネチア国は高校の世界史にはほとんど出てきません。出てくるのは、ベネチアが絶えず接触、戦い続けた東ローマ帝国、エジプトマムルーク朝、十字軍、オスマントルコなどですが、これらの国の西洋側の窓口はこのベネチアだったのです。私は将来はぜひとも高校の西洋史に組み込んでほしいと思っています。首都でもあるベネチア本島サンマルコ広場に立てば、1000年の悠久を感じざるをえません。
ミラノの話もこの本に折に触れて出てきます。

 

「ルネサンスとは何であったのか」

ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

 次にフィレンツェですが、これはもうルネサンス一色です。ほんの小さな田舎町から多くの世界的に有名な画家、科学者、文学者などを輩出した偉大な都市であります。ローマもフィレンツェと肩を並べるルネサンスの拠点ではありますが、ご存知のとおりローマは2000年を超えるバチカン(ローマ法王)の歴史があります。このルネサンスの双璧ともいうべき二つの都市について、社会人や大学生の理解にちょうど良いおすすめの本があります。塩野七生さんの文庫本で、タイトルはルネサンスとは何であったのか、です。

この本は特に文中に出てきたルネサンス人一人ひとりの顔写真とプロフィールが後半に組み込まれていますので、イタリア旅行に持参するととても役に立つものです。文章は評論家との対話形式で書かれております。この二つの都市では有名な多くの美術館を訪問することになりますが、予備知識として、特にレオナルドダビンチ、ラファエロ、ミケランジェロの3人の天才は絶対におさえておいた方がよいでしょう。理解が10倍違ってきます。

 

「わが友マキアヴェッリ」

わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡 (塩野七生ルネサンス著作集)

 もう1冊おすすめしたい本が、同じく塩野さんが書かれたタイトル、わが友マキアベリです。フィレンツェの役人であった彼が上の方の政争で解職され、以後自宅にこもってあるべき政治を著した君主論はあまりにも有名で大学の専門課程にも出てくるものですが、この人を愛してやまない塩野さんの一面を観ることができます。

 

 以上ご紹介した3冊、イタリア旅行前にぜひとも読まれることをおすすめします。それでは楽しいイタリア旅行を。

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