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【異世界系が多すぎ、飽きた】そんな方に読んでほしい、おすすめ本3選

ラノベで定番の「異世界ファンタジー」

最近「異世界系はワンパターンで飽きた」という声をよく聞きます。

今回はそんなあなたにおすすめの異世界小説を紹介。

たまにはラノベ以外の異世界系を読んでみては?

 

『つづきの図書館』

つづきの図書館

柏葉幸子

 この作品は何よりもまず発想がユニークです。読んでいた本の続きが気になるというのは、よくあることですがここでは逆に、本の登場人物たちが読んでいた人の続きが気になって仕方がないという物語なのです。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、例えば裸の王様が、裸の王様の本を読んでいた病気の女の子のその後が知りたくて、パンツ姿でうろうろするという感じです。他にも狼や、あまのじゃくなど昔話でおなじみの登場人物たちが、やはり読んでいた子供達の続きが気がかりで、本から出てくるという設定なのです。
 この本が伝えたかったことは『一人じゃないんだよ』ということでしょう。家族のカタチがどのように変わろうとも、それで全ての関係が壊れてしまうわけではない。気にかけてくれる人はきっといるんだし、離婚し失業して仕方なく故郷に戻り働き始めたももさん自身も、やがてそのことに気づいていくというメッセージが込められています。社会人になってもずっとずっと持っていたくなる一冊です

 
『どろぼうのどろぼん』

どろぼうのどろぼん (福音館創作童話シリーズ)

斉藤倫

 世界には生物と物があります。人間は多くのものを作り出してきました。人間は便利に心地よく生きていくためにものを作り出しました。最近ではスマホもそうですね。物はそれを所有する私たち一人ひとりの愛着によって生かされています。たとえ大量生産品であってもそれを買った時点であなたにとってそれはたった一つのものとなります。そして使い続ける日々が思い出となり、あなたとものを繋いで行きます。
  ものに対する思い出は人それぞれでしょう。その思い出はあなたの感性を正直に映し出していますから、自分自身を知る手がかりともなります。そして嬉しいことに、あなたは人間という生き物にも囲まれています。この物語を通して物と生き物について考えを巡らせるのもオススメですね 。


『天狗ノオト』

天狗ノオト

田中彩子

 私たちが暮らしている世界は、学校や職場があって友達や家族がいるという世界です。普段は、ここが全てだと思っているけれど、本当にそうなのでしょうか?日本には古くから言い伝えられている妖怪や天狗など、伝説上の生き物がたくさん存在しますね。けれどそれは想像の世界のことで、現実には存在しないと思っていませんか?
 私たち日本人が不思議な存在と共に暮らしてきた時代が、その昔確かにあったのです。それは遠い遠い昔のことではなく、特別な場所でもなくて私たちの家のすぐそば、裏山とか神社の森とか川とか身近な場所にひっそりと息づいていたのです。主人公の冒険に手に汗握り自然の中の不思議な存在を感じながら、暮らしていくことの尊さと豊かさに改めて気づかされたしみじみ読み応えのある作品ですよ。
 時間のある大学生のうちに読んで下さいね。

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